進路相談室 第3話
おいしいね! でも、おしいね!
料理と一緒に、飲み込んでね。
先生「自分が消える? なんで?」
谷崎「……先生、今でも俺の事が見えるッスか?」
先生「んあー? 見えるけど」
谷崎「アレ? 見えてる?」
先生「ちょっと見えにくいけどなー。なるほど、ソッチ系の能力者か。しかも札無しとは、中々優秀だな」
谷崎「はい。自分の能力は『向けられた意識の受け流し』で、登録名は【盲点化】ッス」
先生「そういや思い出したぞ。職員室の札無し1年の中でも要チェックリストに名前が書いてあった。隠形の谷崎かー」
谷崎「隠形?」
先生「めぼしい札無しは判別し易い様に二つ名めいた呼び方がつけられるんだ。お前のは確かそんな名前だったぞー」
谷崎「なんか恥ずかしいッスね。その呼び方」
先生「慣れろー。外じゃあ二つ名とか登録名とか今時中学生も寄ってこねぇが、ここはその恥ずかしいが普通の場所だからな。んで、要チェックリストに名前があったという事はー、お前その能力の制御率100%じゃねぇだろ」
谷崎「はい。平均制御率は93%です」
先生「大凡安定しているが、非常時・興奮時に暴走の可能性ありの域か。ハッハーン。成程大体予想がついたぞ。つまりお前好きな子の前でアガッて能力暴発させて、その女の子から認識されねぇって悩みか」
谷崎「その通りッス」
先生「若いねぇ。先生は青い春が駆け抜けちゃって曇天の冬でホームレスしてんのによー」
谷崎「なんスかその例え」
おいしかった? うん、おいしいね。
いつも、ありがとうね。
言えたらいいね。




