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来校編1

初めて書いた作品です。更新速度はゆっくりですのでご了承ください

ー「さて、仕事完了っと」


草原の上に立つ腰に黒い剣を持つ黒髪の少年ーユーミス・アルバンがギルドからのクエストを終え伸びをしていた。


「ふぅ、今日もいつも通り終わったな」


ユーミスは討伐したモンスターを背負いながら町へと帰っていった。






二年前ミルグリア全土に衝撃が走った。


「おい、マジかよ……」

「ああ、信じられねぇ……あの〝光の剣聖〟と〝大賢者〟が押されてるなんて…」


年に一度開かれるミルグリアにある各ギルドからランキング上位者が参戦する世界魔闘大会。

皆、腕に自信がある強者が毎年揃うとあって世界中から注目が集まるこの大会でそれは起こった。


「くっ…私達二人を相手にここまで戦えるとは…」


眩いほどの光を纏って剣を構える女性が隣で自分と同じく苦しそうにしているローブを羽織った女性にそう言った。


「気づいておるか…剣聖殿、彼奴(あやつ)まだ全力を出してはおらぬようだぞ…」

「ちゃんと気づいていますよ賢者、ただ気づいていながらあの物……滅びの絶対者 (ルイン・アブソリュート)の全力を出させられない自分が情けないです…」


お互いに〝剣聖〟と〝賢者〟で呼び合う彼女達は世間からはランキング一位の上にいる者、〝英雄〟と呼ばれている。ミルグリアで彼女達に敵う者はおらず、毎年の魔闘大会はこの二人がいつも決勝戦を戦っていた。(お互いの戦闘の戦績は常に五分と五分)


だが、今回は違った。


黒いフード付きのコートに仮面、そして黒き剣を身につけ出場してきた謎の者、滅びの絶対者(今までの出場者を一撃で倒してきたからそう呼ばれる様になった)が二対一の状態で彼女達を押していたからである。


「ルイン殿、其方(そなた)の様な強き者に会えてよかった…」

「ええ、貴方のような強い人に会えて本当によかった…」


「「私は(我は)これで新たに貴方を((ぬし)を)倒すという目標が増えたのだから!!!」」


「……………いいだろう、来るがいい」


この戦いのことはミルグリア全土に瞬く間に広がり、そして謎の戦士、ルインのことも同じく広がっていくのであった。









「きゃぁぁぁっっ!!!」

「!?」


町に帰える道の途中ユーミスの耳に突然悲鳴が入った。


「う、うふふ…君なかなか可愛いじゃないか……」


見ると水色の髪のどこかの制服と思われる服を着た少女が三人組の盗賊に少し離れた所で囲まれていた。


「あ、あの…どちら様でしょうか…?」

「俺らが誰でもいいじゃねぇか、あ?」


少女がおどおどしながら質問するとどこか下っ端風の男が少女を睨むように答えになってない答えを返した。


「す、すみません…」

「この娘俺の好みっすわ〜貰っていいっすか?」


下っ端風の男が体格のいいボスと思われる男に聞くと


「だ、だめだよ〜。こ、この娘はぼ、僕のお嫁さんの一人にす、するんだから〜うふ、うふ、うふふ…」


最初に少女に声を掛けた太った男が気持ちの悪い笑い方をしながら話に入ってきた。


「お前ら手を出すな、コイツは見た目がいい、上玉として高く売れる」

「だ、だか逃げられたら厄介だぞ?」

「それもそうだな…なら商品の価値に影響が出ないくらいに痛めつけるか」


盗賊三人組は少女に向かって口々に言い、少女は今にも泣き出しそうだ。

さらに気づけば男の一人が腰に付けていたダガーをいつの間にか手に握っているではないか。


「これはあれだ。襲われる直前だ。」


ユーミスは木の影に隠れながら様子を見ていた。


「そろそろ、行くか」


ユーミスが少女を助けようと動き出したその時


「あ、あの…す、すみませんっ…!私…!!」


少女が耐えきれず逃げ出した。

だが


「逃がす分けないでしょう……がっ!!!」

「ひっ!」


逃げ出してすぐに下っ端風の男に腕を掴まれてしまった。


「あ〜やっぱりだめだ、大人しく指示に従わないだめなタイプの奴だ。どうする?言うこと聞きそうに無いし、町まで連れていくまでに抵抗されたら面倒臭いし………殺るかい?」

「いや、俺達がやる必要は無さそうだ」


ボスと思われる男がニヤリと笑うと


「あ〜もう、なんで逃げるの〜この僕からなんで逃げるの〜僕の物にならないなら他の男の者にならない様に、ここで!ここで!殺してあげる!!!」


太った男がナイフを手に持ち少女の方に向かって行った。


「いっ、、嫌っ!誰か、、、誰か助けて!!」


少女は掴まれた手を必死に振り解こうとしたが振り解けない、そうしている間にダガーを持った太った男が少女のもとに辿り着き


「さぁぁぁぁぁぁぁ!死にな!!!」


男がダガーを振り下ろす動作が少女の目に映り、少女が咄嗟に目を閉じた。


「ひぅっ………………………………」






「...あれ?」


だが来ると思った痛みがいつまで立っても来ない。

少女は恐る恐る目を開けると


「こんな怯えてる女の子に容赦なく刃物を振るなんてな……」

「な、、なんだよ!お前!!」


黒髪の腰に剣を付けた、恐らく自分と同い歳くらいの少年が男が振り下ろした腕を掴みダガーが少女に当たるのを止めていた。


「俺が誰でもいいじゃねぇか、だったか?」


少年ーユーミスは下っ端風の男の口調を真似てそういった。


「テメェ…いい度胸してんじゃねぇか!!」

「君は僕のやる事を邪魔するの?……邪魔するなら君も殺すっ!!」


下っ端風の男はユーミスにダガーを向け、太った男は腕に力を入れた。

ユーミスは太った男が腕に力を入れたのを感じると手首を捻った。


「えっ」


すると男が左方向に突然倒れた。


「あ、あの……」

「大丈夫だから君は下がってて」


少女が少年に何かを言おうとしたがユーミスに下がるように言われ、少女は大人しく下がった。


「コソコソ話てんじゃねぇよ!!」


下っ端風の男はユーミスに近寄りダガーを振るが少年は最小限の動きでかわす。


「そんなんじゃ当たらないよ」

「クソがぁ!」


男は顔を怒りで染めながらダガーを振り続ける。だがユーミスには擦りもしなかった。


「よっとっ」


ダガーを振る男の隙を突き、ユーミスが回し蹴りを男の腹に入れた。


「カハッ…」


下っ端風の男は蹴り飛ばされた。だがそれと入れ替わる様にボスと思われる男がダガーを握りしめながら こちらに来た。


「あんま調子に乗るなよガキが!!!」


男は力に任せにダガーを振るいユーミスを切り刻もうとするが


「はぁ、さっきの見て分からなかったのかよ」


ユーミスはもう当たり前の様に避け、下段蹴りで男の足を払う。

男はその場に倒れ、ユーミスに見下されるような形になりながら少年を睨んでいた。


「今なら見逃してやるから帰れ」

「くっ…」


ボスと思われる男は他の二人を立ち上がらせユーミスを睨みながら茂みの中に消えていった。

そしてユーミスは盗賊達が完全にいなくなったのを確認すると後ろの方に下がっていた少女に顔を向け声をかけた。


「………大丈夫?」

「は、はい…助けていただきありがとうございました!」


少女はおどおどしながら頭を下げ、お礼をユーミスに言うとユーミスは頬を指で掻きながら


「ううん、お礼を言われるほどじゃ無いし、僕も困っている人を見過ごせないからね」


と照れくさそうに言った。すると少女がユーミスの顔をしっかりと見て


「あの…助けて貰っておいて厚かましいかも知れませんが………その…町まで一緒に来てもらえませんか!良ければで…いいんですけど……」


とおどおどしながら言ってきた。


「まあ、僕も町に帰る途中だったから全然いいけど…(それにまたあんな連中に絡まれない為にも護衛がいるだろうし)」


ユーミスは声には出さずに頭の中でそう呟いた。

少女は安心したのか少し微笑んでいた。


「あ、あと名前…聞いていいですか…わ、わわ、私はム、ムア・ドリームって言います…」

「僕はユーミス・アルバン!よろしくね、ムア」


ユーミスにっこりと笑いながら言うとムアと共に町へと向かって行ったのだった。

初めまして斉田です。

小説は前々から書きたいと思っていたのですが色々あって予定よりかなり遅くなりました。

え〜と新人です!!よろしくお願いします!

それと、更新は遅くなっていくかも知れません!

すみません!

ではでは2話で!

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