こばなし! 『エイプリルフールだもん!』 (エイプリルフール企画)
どうも、ごきげんよう。
エイプリルフールネタを思いついたので投下です。
『日付が変わってないのでセーフ!』ですよね!
ネタが湧いてから執筆までの時間、わずか4時間。
そんなですので、短いです。では、どうぞ。
フッフフーン。今日は4月1日だし、嘘をついちゃってもいい日だもんね!
いつもサンタくんに遊ばれてばっかりだから、あたしだって仕返しくらいしちゃうんだから!
春休み中だから、学校がなくて会えないからメールで実行開始だよっ!
と、いうわけで。さっそくサンタくんに送信っと。
【〈To〉 三田純
〈Sub〉 あのね
〈本文〉 実はあたし、男の子なの! 】
……と! これでいいよね! えへへ、これならサンタくん、さすがに驚くよね!
「あ、もう返事?」
早いよサンタくん。1分も経ってないよ?
「えーと、なになに?」
【〈From〉 三田純
〈Sub〉 そうか
〈本文〉 なら遠慮なく触れるな 】
え、えええええええっ!? なに!? どういうこと!? なにその返事!?
……あ。サンタくん、もしかして嘘に気付いてないの?
「……フフフー」
そっか、だったらもうちょっとからかってもいいよね! だって、エイプリルフールだもん!
【〈To〉 三田純
〈Sub〉 えっとね?
〈本文〉 触るって? 】
これでよしっと! それにしてもサンタくん、触るのに今まで遠慮してたのかな?
バレンタインとかホワイトデーとか、結構接触多かったような気がするのに。
そ、それに手もつないだことだってあるよね。
「あ、また」
やっぱり早いよ。それで、サンタくんは?
【〈From〉 三田純
〈Sub〉 アホだ
〈本文〉 俺が誰に合わせてやったと? だが同性なら話は別だ。覚悟しろ伊月 】
「う、うわぁあああああん!」
怖っ! 怖いよサンタくん!
結局よくわかんなかったけど、すっごく悪寒がするし、嫌な予感がする!
あと、サブタイトル、あたしのことアホって確定してる!? アホじゃないもん! せめて疑問符つけようよ!
そ、それにしてもサンタくん、あたしの嘘わかってやってる?
…………あ、ありえるよね!? だって、サンタくんってエスだもん!
じゃあ、これってサンタくんなりの切り返し、とかなの?
「ううう……むむむむ……」
ここで引き下がるのもなんかヤダ。サンタくんに全部手のひらで転がされてるみたいだよね!
……うん! 寒気とかするけど、頑張ってこのまま続けてみよっ!
【〈To〉 三田純
〈Sub〉 男らしく!
〈本文〉 喧嘩なら受けて立つよ! 】
送信! ……なんでかな、すっごくあたしの本能が赤信号出してるよ。も、もしかして、早まっちゃった?
「え、ええっ!? もうっ?」
短くても、いくらなんでも返信速度が異常だよ!
そ、それで、内容は……?
【〈From〉 三田純
〈Sub〉 言ったな?
〈本文〉 男に二言はないな。まあ今更なしにはしないが。
ああ、安心しろ。喧嘩はしない。それより俄然愉快なことだ。
せいぜい、期待してろ。 】
「ええええううううううううっ!!」
ど、どうしようどうしよう! ま、間違いなくやぶ蛇になっちゃったよ!
サンタくんはやると言ったらやっちゃうし、ど、どうすれば!?
そ、そうだ! ちゃんと嘘だって言って、謝ればサンタくんだって許してくれる……よね?
ううう……すっごく自信ない。けど……それしか打つ手ないし、そうするしかないよね?
【〈To〉 三田純
〈Sub〉 ごめんね?
〈本文〉 冗談のつもりだったの。エイプリルフールだもん 】
これでサンタくん撤回してくれるかな? でも、どうしてかな? すごく……すっごく、嫌な予感がするよぅ。
「あ。きた!」
【〈From〉 三田純
〈Sub〉 知ってるが?
〈本文〉 新学期が楽しみだな 】
や、やっぱりぃぃいいいいいい!
ただの冗談のつもりだったのに……!
サンタくんのバカァァアアアアアッ!
***
それから、なにを送ってもサンタくんの返信はなくて、ますます恐怖感が増しちゃったのは余談。
4月1日でも、嘘をつく相手を選ばないといけないって、とってもよくわかった。
サンタくんは伊月ちゃんで遊んでます(笑)。
伊月ちゃんはハラハラドキドキしてます。
そしてなにより怖いことに、サンタくんは半分本気という……。
伊月ちゃん逃げて! 全力で逃げて!