表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんちゃって三国志(旧)  作者: 北神悠
2章 覇王降臨
22/80

第二十二話 第二の英雄

 オレにはできないことがなかった


 言い方が違うな


 オレは目的のために出来ないことはなかった


 親は中央で重要な役職に付き


 身の回りの世話は従者が全てやってくれた


 学問も武術も望めばなんでも学ぶことができた


 オレは14歳でこの世に飽きた


 つまらねえ


 わくわくしねえ


 勉強も


 武術も


 最初は楽しかった


 オレに教える連中も、最初はオレの成長具合に喜んだ


 しかし、いつもオレはそんな連中よりもできるようになり


 最終的にはオレに恐れをなして逃げちまう


 つまらなかった


 なぜオレはこんな世界に生まれたのだろう



 嫌な夢を見た

 最も退屈だったあの頃の夢だ

 7年たった今でもたまに見る

 本当に最悪だ


「キャプテン!」


「おお、見えてきたか」


 オレは愛車の駄悪炎屁羅亜ダークエンペラー号の窓から外を覗いた

 そこには、斥候せっこうの情報の通り、鶏巾族どもの拠点の一つ、高蓮こうれん砦がしっかりと見えた


「オレ様の騎士をここに呼べ」


 近くにいる兵士が、前方の方に慌てて駆けていく

 しばらくすると、禍々(まがまが)しい大剣を携えた完全武装の黒騎士が真っ黒の巨馬を駆りやってきた


「お呼びですかキャプテン」


「お前なら何人であそこの砦を落とせる」


「我がブラックサンダー騎士団1000騎で十分です。ほかの兵の手を煩わせる必要はありません」


「そうか、じゃあオレ様は明日の昼にはあの砦の見張り台の上に茶を飲みに行くぞ」


「掃除をしてお待ちしております」


 黒騎士はそう深々と頭を下げると、もと来た方へ馬をとばしていってしまった

 

 ああ、今は間違いなくオレは充実している

 目指すは世界最強だ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ