7/68
百年の恋
今これを読んでいるあなたへ
もしかしたら私が生きたの時間よりも百年後かもしれない
それでもいい
私はもうすぐこの世界とお別れします
不治の病に侵された私
まだ一度も恋をしていない私
もし許されるならば
今これを読んでくださっているあなたと恋がしてみたい
私が残す言葉は紙の上の滲みとなり
百年後のあなたへと伝わるのでしょうか
書庫の中で埃の被った古い本
偶然であったかもしれないけれど
中を開いて光を満たしてくれてありがとう
すでにこの世にはいない私のメッセージが滲みから文字へと変わるでしょう
もしあなたが私の恋を受け止めてくれるのならば
私は生まれ変わってあなたに会いに行きたい
せめて、この世を去るときには苦しみが少ないように
そして生まれ変わった私があなたと出会えますように




