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あの晴れ上がる空の上に
晴れ上がる空に向かって手を伸ばす
少しでも天国に近づけるように
あなたの手に届くように
ちからいっぱい手を伸ばす
微風が私の手を温かく包む
春の訪れが直ぐそこまで来ている
指と指の隙間から零れ落ちる太陽の光
眩しくて明るくて黄色い
あなたの幻をかき消すように
手を握り締めた
草原を駆け抜ける風の妖精たちが
スカートの裾に悪戯をする
風に払われた草達は微笑みながら揺れている
私は今ここにいる
遠く旅立ってしまったあなた
いつかは其処に行くことが出来るけれど
今はここで生きていきます
だから空の上から見守っていてね
泣き虫で弱虫でどうしようもない私だけど
あなたに褒めてもらうように
今ここで生きていきます




