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精神障害が世間に知られるようになったころ

 仕事を辞め、療養もかねて、半年ぐらいニートで過ごしたが、「もう仕事なんてしたくない」と思った。


 そんなときにある日の番組で「アスペルガー症候群」のことを放送していた。


 その症状が、その当時の自分に酷似していた。


 しかもその数日後のニュースで、発達障害の子供の脳波を検査した結果、感受性の部分が機能しないことが放送された。


 このとき、自分が学生の頃に感想を書けなかった理由がわかった気がした。


 その当時、映画を見ても「映像が流れてる」程度にしか思えず、音楽の授業でクラシックを聴いても「わけのわからない曲が流れてる」程度にしか思えなかった。


 しかも、ある程度字は読めても、その意味が理解できなかったのも、感受性がなかったからだろうと思った。


 親はニュースの内容を見ても「あんたは自分がこうだと思うなよ!」と言われた。


 そう言われても心当たりが多すぎる。


 親戚に精神障害者がいるのに、そのことに対する理解がなさすぎると思った。



 そんな親をよそに、心療内科に国立大学付属病院を紹介してもらい、そこで知能検査を受けた結果、「広汎性発達障害の可能性あり」と診断された。


 しかし、この頃は発達障害で障害者認定を受けることができると知らなかった。


 もし知ってたら、今頃どうなってただろうかと思う。



 しばらくして、精神面のリハビリもかねて就職活動を始めた。


 30代を過ぎてたこともあってか、なかなか決まらず、一度決まっても10日も過ぎないうちにクビになったりと滅茶苦茶だった。


 それでも働くしか選択肢はなく、親から家の近くの団地にある会社に入ってみたらどうかと言われたこともあった。


 その団地は、前にバイトをしたことがある会社があるところで、そこを辞めたときに「どんな理由があろうとも、この団地には二度と足を踏み入れない」と決めたところだった。


 そのこともあり、そこを拒否して別の会社で現場作業員として働くことになった。


 その会社で初めて、社員として働くことになり、戸惑いもあったが、うまくやっているつもりだった。


 しかし、入社して数年ほどして、会社が吸収合併されることになり、しかも部署まで変えられてしまった。


 「また最初から覚えなおさなければいけないのか…」と面倒な気持ちになると同時に落胆したが、そうも言ってられないので、方針に従うしかなかった。


 前の部署よりも覚えなければいけないことが多く、メモをしても頭が追いつかなかった。


 そのこともあり、部署を代わって1年以上過ぎてもトラブルを起こしてばかりだった。


 それでも何とか続けたが、それからまた1年ほど過ぎたころに、前の部署で一緒に仕事をしてた人が、病気を理由に急に辞めてしまい、その穴埋めに同じ仕事をしてた自分に白羽の矢が立って、元の部署に戻ることになった。


 しかし、使ってた機械が違う上に、基本操作を上司から教わった程度で何の引き継ぎもなかったので失敗続きだった。


 それでも何とか我慢して続けたが、ある理由でもう駄目だと思い、知人の紹介で就職先が決まったことにして辞めた。


(本当のことを話した人とは、今もたまにだけど連絡を取っている)



 それからまたしばらくして就職活動をしたが、このときには40代を過ぎてたこともあってか、どこを受けても決まらなかった。


 ハローワークに相談したこともあったが、これはと思えるような返事はなかった。


 一度決まったものの、いろいろ合わなくて1か月で辞めてしまったこともあった。


 親から「就職を有利にするために、何か資格を取ってみろ」と言われたこともあった。


 だが、「特に取りたい資格がない」と拒否した。



 その後もハローワークでいろいろ相談し、その時に精神科医(国立大学付属病院を紹介してくれた心療内科とは別の医者)を紹介され、そこで診察を受けた結果、「アスペルガー症候群」と「注意欠陥多動障害」と診断され、障害者認定を受け、精神障害者手帳を持つことになった。


 このことに、最初のころは親はいい顔をしなかったが、今ではある程度受け入れてもらっている。


 その後、障害者の就労を支援する施設で働き、それから2年ほどして取引先の社長直々の紹介で、その取引先で働いている。


 たまにしんどく感じることもあるが、「目の前の単純作業に対する集中力が強い」自分にはぴったりな作業内容だった。


 入社して2年ぐらいになるが、今のところは順調に仕事ができている。


 それだけ、自分に合っているということだろう。



 だが、精神障害の認知はもっと早くにしてほしかったと本当に思う。


 そうすれば、仕事をあちこち変わることもなく、精神障害者に対するサポートも早くから行われてたはずだ。


 それ以前に、ニートで過ごすこともなかったかもしれない。



 なぜ今までこれを書かなかったのか…それは自分の過去が暗いものばかりで、見る人は引くかもと思ったから。


 自分と同じように、精神障害を抱えてる人に話したら、「暗い内容に救われる人もいるから大丈夫だ」と返事があったので、こうして載せることにした。



 周りが普通にできても、自分にできなかったことがいろいろあって、劣等感を抱いた人も少なくないかもしれない。


 実際自分も、みんなスラスラと答えられるのに、自分だけなぜ…と思ったこともよくあった。


でもどうか、精神障害を理由に「自分は何をやっても全然ダメ」などと思わないでほしい。


 むしろ、精神障害者だからこそ、できることもあるはずだ。


例えば、


・一つのことをやりながら、他のことに気を回すことができない反面、目の前のことに対する集中力が強い。


・同じ内容でも、健常者とは違う視点で物事を考えることができる。


 などといった、考え方を変えることで、不利なことだと思っていたことが実は利点だと気づくこともある。


悪い方向にばかり考えず、「Aがダメな反面、Bができる」といったことを見つけてほしいと思う。



そしてどうか、悩んでいることを一人で抱え込まないでほしい。


 何をどう言えばいいのかわからないということもあるかもしれないが、今は精神障害に対するサポートをしてくれる人もいるから、そういう人たちにありのままに打ち明けてみるのもいいと思う。


そうすることできっと、希望の光が見えることもあると思うから。



 支離滅裂な内容になってしまったかもしれないが、これで締めくくろうと思う。


 身体や精神に関係なく、障害を持っていても普通に生きられる世の中になってほしいと願うばかりである。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大変でしたね。 もっと障碍者への理解が拡がると良いですね。
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