後夜、睦言
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛です。R15です。
苦手な方はご注意下さい。
『物凄く際どい回』です。
でもムーンライト様……ほどでは……無い……気が。
こんな比じゃない無いくらいムーンライト様では露骨なんで(;´・ω・)ウーン・・・
あ、当社比です……。
互いの肌の輪郭が分からなくなる程溶け合って、一つになった最後は決まって抱き締めて終わる。互いの素肌を隙間なく密着させて、質感を確かめ合って、深い眠りに落ちる。そこに言葉は要らず、ただ温もりだけが全てを満たす。
目覚めてから数時間後、女は丸まって眠っていた。寝息を立てて居るところら、起きる気配はなない。じゃ、離れられ無いように抱き締めておくか。
こうしている事に幸せを覚えると同時に、一つの疑問符。言葉は要らないと思っているのは俺だけでは? まぁ目覚めたら聞こう。例え逃げ出したとしても、睦言だけは添えてくる。
女の目が覚めて、驚き一つ。ベタベタなキスをした。それでもキス一つ落とすと、大変満足そうな顔をして擦り寄ってくる。今日は不安がらない日か。まぁそれに便乗して聞いてしまおう。
「夜が終わった後、抱き締められて眠るの物足りなかったら言ってくれ。……ピロートークとか」
正直、搾り取られた後の干物の状態故、真っ当な甘い会話は出来るとは思えないが。……求められたら善処しよう。しかし女は戸惑った様に視線を動かして俯いた。
「……不機嫌に思われたら嫌だけど、今回は正直に。あんまり求めて無い……かな?」
「ん。なら良い」
「他の子はどうか分からないけど、登り詰めるだけ登り詰めて、頂上見た後ってね、ふわふわしてるの。んー……男の人がどう感じるか分からないから、出来るだけ具体的に言うと、空から舞い落ちる感じ。んー……優しい海に沈む感じ。そうするとね、柔らかい物に全身を擦り付けたくなるの。前は……羽毛布団、今は君の素肌。そうすると凄く満たされて、眠くて、幸せな気持ちになるの。この感じが大好きで、ついつい君に甘えちゃう」
そう言って昨夜したように太腿を擦り寄せてきた。脚全体を使って素肌を撫で、俺の体に絡み付いてくる。昨夜とは言え、休息は与えられた。ならばまた雌で満たされたいと叫ぶのが本能である。しかし今の感じだと、行為は求めて居ないように感じる。自制心、自制心……。
「頂点まで持って行って、後は落ちるだけの素肌ってね、凄く敏感なの。抱き締められた時の幸福感が果てしないの。でもね、引っ掻かれた場所は刺激が強くて痛くなっちゃう。だから……んー……続きするなら数時間おき……ぐらいが……良いかなぁって。何時も君には沢山甘やかされてるから、求められたら御付き合いするよ。でも泣いても許してね?」
そう言うと誘う様に腕に絡み付いた。剥き出しの膨らみを押し当てて、キスを強請ってくる。それに合わせて舌を絡ませ合い、睦言の終わりを告げる。
「俺も。休ませてくれて有難う」
これからどうなるか分からない。共に起きるのも一興、睦言を続けるのも一興、昨夜のぶり返しを行うのも一興。まぁ、獣が放たれたら、最後の一文であるが。
このシリーズ最序盤に貼った布石。
『何時もは羽毛布団と仲良くしているから』
こういう事です。
直接的な書き方したら、一発アウトなので、後書きも出来る限り舗装していきます。
グラスギリギリに注がれた水が、表面張力超えて零れる様に、前と後では感触が違うんです。
一山超えた後だと感覚が鋭くなるので、刺激に過敏になるんです。不思議な事に。
故に自分を優しく包んでくれる物を探すんです。
その優しさが、何時も以上に感じられるから。
頂点まで放り出したら、勢いよく現実に叩き返すのではなく、堕ちて来るのを待っててね。余韻に浸らせてね。
今話すのは億劫だけど、抱き締めては欲しい。
睦言は朝方にするのが凄く好き。
という二人の嗜好を綴った話。
この二人、周期が似てるんです。
あと多分根底も。ベクトル違えど尽くしたがり。