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寒い夏

作者:

近所の事故物件を調べていたら、彼女の家が載っていた。何故だか少し面白かった。死んだのにまだそこには存在が載っているから。何より本人はそれを見たら笑いそうだと思ったから。

隙間が怖かったから、色んな物で埋めてきた。埋めていたはずが、気が付いたら全てに支配されていた。純粋じゃなさすぎて純粋さを求めた。隙間自体が自己だった。空っぽって事。だから彼女は生きたし、死んだ。人はいずれ死ぬ。

僕はまだ生きているので、不本意に床を這いずり回ったりするし、父親を憎んだりもする。でも大切に育てたコリウスが綺麗に咲けば嬉しいし、蝉の羽化をずっと眺めたり、ジョニーサンダースを爆音で聴いたりする。楽器を弾いたり、絵を描いたり、愛されたりする。優しくされたり、見放されたりもする。だから優しくなりたいと思う。

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