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飯島清司は職場で頭を抱えていた。

妻から離婚の申し出があったからだ。こんなはずではなかった。離婚について、職場の上司や同僚には、何と説明すれば良いのだろうか。


妻を殺すために、殺し屋を雇ったことが見つかった、なんてことは、決して言えない。自分のプライドに傷がつかないためには、他人からの評価が落ちないためには、どんな説明が適切か。そんなことを考えていると、頭が痛かった。


そうだ、もう一度…殺し屋を雇うのはどうだろうか。前回のやつは無能だった。今度こそ、高い料金を払ってでも、もっと凄腕の殺し屋を雇うのだ。そして、離婚だ何だと騒ぎ出す前に、あの女を葬ってしまえば良い。そんな考えが浮かぶと、口元が緩んだ。


「こら、君…どこから入ってきた!」


オフィスに荒々しい声が響いた。何だろうか、と顔を上げると、男が一人、侵入してきたようだった。警備員や職場の人間が、何人かで取り押さえようとするが、男は凄まじい力で振り払った。そして、視線を右から左へと漂わせ、その目が飯島を捉えた。すると、男は僅かに笑って、こちらへと歩み寄ってきた。


「お、お前は…!」


飯島は逃げ場を探すが、恐怖のあまり足が動かない。怯えているうちに、大男は飯島の目の前まで迫っていた。そして、大男は拳を振り上げるのだった。




次の日の新聞に、小さく取り上げられた事件がある。そこには、オフィス街のど真ん中で、空から男性が降ってきた、と書かれていた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 話を通してまっすぐだったのは木戸だけだったってオチ。 能力とか関係なくろくでなしだったな。
[良い点] 面白い! 読みはじめは、探偵の二人の関係や、異能に対処する公安の関係が軸になるのかと思っていましたが、依頼者そのものの人生と、彼女に関わった人々の人生が軸になっていて、すごく、すごく、面白…
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