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私は聖女になる気はありません。  作者: アーエル
第一章

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第5話



各地を回り、女性全員に『鑑定』を受けてもらった。

それこそ、『生まれたばかりの赤子』から『聖女さまよりも高齢の方』まで。

それでも『聖女候補』を見つけることは出来なかった。

宿のある村はあったが、領主が一緒と知ると何処でも宿泊を断られた。

「我が宿は御領主様が満足頂けるようなおもてなしは出来ません」との理由からだ。

そのため領主の館で部屋を借りるしかなかった。



翌朝。俺は『聖女さまが最後に住んでいた村』へ向かった。

先輩からは「教会に『明日『鑑定』に伺います』と伝えて来てくれ」と言付(ことづ)かったのだ。

事前に女性がどれだけいるか確認するためと、『鑑定』の時間には女性全員に集まってもらうためだ。

前々日、領主には各地への連絡を頼んだにも関わらず、何処にも連絡が伝わっていなかった。

今日回る場所には、昨日領主の館へ戻る時に回って直接連絡をした。


一番離れた村に辿り着くと、まだ早かったのか。村はまだ活気がなかった。

教会の場所はすぐに分かった。



「領主様のところに来たって事はビアンカが『次代の聖女』ってこと?」


「ありえないでしょ。『あのビアンカ』だもん」



そんな会話が聞こえて、そちらを見ると少女が二人カゴを持って歩いていく後ろ姿があった。



「あ。キミたち。ちょっといいかな?」


振り向いた少女の一人に目を奪われた。

神殿にある『伝説の聖女さま』の絵姿にそっくりなのだ。



「・・・シア。ごめん」


「うん。いいよ。またあとでね」


少女の一人は暗い表情になると、足早にその場から離れて行った。



「あ!ちょっとキミ・・・」


()めてもらえます?」


残った少女が俺の前に立ち塞がる。

その目はキツく、俺は思わず後退(あとずさ)ってしまった。


「おい。シンシア。どうした?」


「何だ?コイツ。シンシア。何があった?」


早朝にも関わらず、すでに仕事の支度を始めていた村の男たちが、2人の周りに集まって来た。


「コイツ。レリに『声をかけた』んだよ」


「いや。俺は領主の所に来た『神官見習い』で・・・」


「『余所者(よそもの)』がレリーナに何の用だ!」


鍬を持った男性が寄ってきた。

その後ろからは牛も次々に顔を出す。


「あ、あの。明日・・・村の教会で『聖女さま探し』のために、女性の皆さんには『鑑定』を受けて頂くことになったので・・・」


「それとレリーナと何の関係があるんだ」


「あ・・・いえ。ただ教会に伝えて貰えたらと思って・・・」


「そんなの自分で伝えに行け!」


「はい〜〜〜っ!!」



すみませんでしたー!

俺は、そう叫んで逃げるように教会へ走った。



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