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浪人生、ダンジョンと歩む  作者: 荒木空
第2部~駅近ダンジョン~
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お酒を飲んでパーリナイ


 駅前のダンジョンから帰った俺は、腕輪の時と同様に指輪の存在だけを隠して牙2本と皮だけ受付に渡してそそくさと帰った。


 そんで母さんの作ってくれた飯を食って速攻自室のダンジョンに入って指輪の力を確認する。


 一応飯の時に瑠璃に指輪の力が何か予想出来ないか聞いてみたところ、毒軽減系じゃないかって言われた。

 毒の軽減って、いったい何処までの毒を軽減してくれるんだよ。しかも一般人が簡単に毒なんて入手出来ねぇよ。なんて思いつつ指輪の力を確かめるため色々試してみた。


 体感1時間ぐらい試してみてわかったことは2つ。

 この指輪は大蜘蛛の腕輪のような何か出来る系ではないこと。但し腕輪と同様に指毎にサイズは自然と変わった。

 指輪を付けてる時と付けてない時とでは体感の体の重さが少し変わること。


 前者はまぁ、瑠璃に言われてたから内心わかってた。

 後者については、なんとなくで持ち込んでたほろっと酔っちゃったを飲みながら気付いた。明らかに指輪を付けてる時と付けてない時とでは体の軽さが段違いだった。こう、重い荷物を下ろして休憩してる時のような感じ。全力ダッシュしまくって疲れた直後にスポドリ飲んだ時のような感じ。あくまで体感だけど圧倒的に差が有った。


 早速瑠璃の部屋を訪ねてこの事を聞いてみると、


 「やっぱり毒軽減とかじゃない?ほら、お酒って体から見たら摂取しなくても良い毒物でもある訳だし。

 てか、じゃあお兄ちゃん!私もお酒飲んでもその指輪が有れ」


 とのこと。当然バカなことを言い出した辺りで部屋から出た。俺は悪くない。


 瑠璃の意見を参考に、物は試し。20歳の誕生日の日みたくバカみたいに飲んでみることにした。

 しこたま飲んで頭から血出したのにまたやるのは正直バカとか言われそうだけど、他に手頃な毒ってお酒ぐらいしか思い付かないしな。


 ってことで近くのコンビニに行ってお酒をところ構わず買いに行く。

 コンビニに置いてあるお酒はだいたいがチューハイかビールか度数の高いお酒を割ったものがほとんどだったけど、何も気にせず缶から瓶まで商品棚に有るのを取り敢えず1列単位で全部買ってみた。


 まぁ、重いっちゃ重いだろうし嵩張るけど、重さは問題無かったし嵩張るのも問題無かった。ただ店員さんから凄い目で見られた。いや、違うんですよ店員さん。別に今夜でこれ全部飲む訳じゃ……。

 店員さんには届かない心の声を吐き出しながら帰宅。

 そんで念のためにいつでも指輪を付けれるようにスタンバイして、いざ逝かん!


 ゴクゴクとペースを考えずに飲み続ける。

 どうやらダンジョンの恩恵は肝臓なんかの内臓にも行き渡っているようで、誕生日の日に飲んだ時の何倍ものお酒をペースを考えずほぼ一気飲みぐらいのペースで飲んでもあまり酔ってる感じはしなかった。


 あっという間にチューハイやビールなんかの缶のお酒が無くなる。

 マジかよ…。我ながら引くぐらいの酒豪になってんじゃん…。


 お酒は…一応まだ残ってる。お酒に詳しくない俺でも知ってる日本酒やウィスキーやウォッカとか、そういうとにかく度数の高い瓶のヤツが。


 1度天を仰ぐ。うん。俺は何も悪くない。自分で稼いだお金で飲みたいだけ飲むんだ。何も悪くない。それにこれは検証だ。何も問題は無い。

 言い訳完了。いざ逝かん!


 まずは日本酒の瓶を開ける。銘柄とかそういうのはわからん。もう適当だ。飲むと米の甘味が利いてて、でもなんか独特の辛みが有った。日本酒の良さがまだわからんからちょっと俺にはまだ早そうだ。

 次にウィスキーの瓶を開ける。日本酒とはまた違った良い香りで鼻を擽る。飲んでみると……なんだこれ?匂いに対してこの味?なんか不味い…。でもこのお酒って確かハイボールやコークハイのヤツだよな?……単品で飲むのはやめておこう。

 次にウォッカ。なんというか、ザ・アルコールって感じがした。飲むと味もなんか無味無臭って感じでいまいちよくわからん。でも度数が高いから相当強いお酒なんだろうな。ウォッカ飲んだ辺りから少し頭がグワングワンしてきた。


 その後も色々飲みまくって、遂に買った分全部を飲み干した。


 「ちゃうんしゅよ~!これべちゅに全部1人じぇ今夜ににょむわけじゃにゃいんしゅよ~」


 自分が何を言ってるのか、自分が何をしているかわからないぐらい、天地がわからないぐらいになる。

 ただ、辛うじて指輪の存在は覚えてた。


 「しょーだ、指輪のけんしょーちゅーだっちゃや」


 指に指輪を嵌めようとするも、上手く嵌まらない。


 「ありゃー?なんで嵌まりゃにゃいんじゃ~?」


 何度も試すも一向に指に嵌まる気配は無い。


 「はー?なんじぇ嵌まんにゃいわきゃー?もう良いわ!

 父しゃーん!母しゃーん!」


 フラフラしながら1階に居るであろう両親の許へ向かう。

 なんか途中天地がひっくり返って、気付いたら両親が目の前に居て俺を見下ろしてめちゃくちゃ心配そうにしてたけど、どうやら無事に両親の許に着いたらしい。


 「父しゃん!母しゃん!ちょっちょこの指輪、俺の指に嵌めちぇ?なんか今の俺じゃ嵌められんにょよー」


 そう言いながら両親に指輪を渡そうとするも、肝心の指輪が見当たらない。


 「ありゃー?なんじぇ指輪ねーんだー?」


 「指輪ってコレ?」


 すると母さんがなんかの輪っかを見せてきた。

 なんか俺の取ってきた指輪に似てる気がするからコレか?


 「それかもー!早く何処の指でも良いから嵌めてー!」


 言いながら前に手を出す。なんか、「それどころじゃないだろ!」って叫び声が聞こえる気がするけど、それよりも早く嵌めて欲しい。


 「これは実験なんじゃよ!だきゃら指輪早く嵌めちぇ!」


 俺の声が五月蝿かったのか、両親は五月蝿そうに耳を抑えたあと互いに見合い、意を決したように俺の手に触れた。

 いや、実際触れられたのかどうかはわからんけど、視覚的に触れられて指輪が嵌まるのが視認出来た。


 完全に指輪が嵌まった瞬間、体に激痛が走った。

 尻を中心に足首や膝、肘や肩や頭が痛い。それにどうやら俺は階段から落ちたらしい、背中も痛くて天地が逆だ。


 状況を把握して、さっきまでの夢心地みたいな状況は何処へやら、現実を一気に理解して血の気が引いたのがわかった。


 「父さん母さんごめん!ちょっとこの指輪の検証をしようと酒を飲んでたら」


 言いながら普通に階段に座る形で姿勢を正して必死に弁明しようとした。

 その俺の言葉を遮って、父さんが俺の両肩に手を置いた。若干指が食い込む感じで、階段から落ちた時の痛みと合わさって地味に痛い。


 「孝則」


 とても父さんの顔が笑顔だ。それもこの場には不自然なぐらい。

 意識せずとも背筋が伸びる。

 これはアレだ、うん。


 「取り敢えず病院行こうか。そんでお酒はしばらく絶対に飲むな。良いな」


 背筋が凍るというか、蛇に睨まれた蛙ってこんな気分なのかな~なんて現実逃避をしながら俺はこう言った。


 「はい…」




 普通の人なら全治1週間。それが俺が病院で受けた診察結果だった。

 先生にも言われたよ。「20歳になってお酒飲んではしゃぐのは良いけど程々にしなよ」って。


 迷惑を掛けた大人の皆さん、すみませんでした……。




 私のお酒の飲み方は、ビールで満足するか、まずコークハイで口と体をお酒に慣れさせ、ハイボールで体を準備し、ロックでゴールインです。


 ウィスキー美味しいですよね。




 実はウォッカ単品を飲んだことが無いのでウォッカの描写だけおざなりになりました。ウォッカ大好きな方すみません。



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― 新着の感想 ―
[一言] 「その後も色々飲みまくって、遂に買った分全部を飲み干した」 物語だから死ななかったけど、普通に死ぬ量でしょう。
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