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浪人生、ダンジョンと歩む  作者: 荒木空
第2部~駅近ダンジョン~
42/68

一騒動


 スランプ入りました。

 文章が書けない…。


 ですので、今後しばらくは最悪更新が週一になったりするかもしれません。ご理解とご了承ください。




 ダンジョンから出てすぐの事である。

 国公認のダンジョンは出てすぐの所で戦利品を全部出さないとならないらしい。勿論隠す人も居るだろうけど、原則全て出さないと駄目だ。そしてその出したものでお金の計算をして、出た数字が素材を出した探索者の探索者証の口座に振り込まれる。という流れだった筈。

 ということで俺は、誰も並んでいない受付に全ての戦利品を出した。すると換金所が突如騒がしくなった。


 「あ、あの!この肉は本当にダンジョン内で手に入れたのですか?!」


 「?えぇ、2階層のボス部屋で手に入れましたが?」


 「聞いたか!2階層のボス部屋だそうだ!」


 そんな声が聞こえたかと思うと、大量の人が急いだ様子でダンジョンの中へと駆け込んで行った。


 「あの、手に入れ方を教えて頂いたりは出来ませんか!?」


 換金所のお姉さんが捲し立てるように聞いてくる。

 手に入れ方といえば簡単なのはもぐらを刃物で殺す事だけど……言ったら駄目だな。俺の場合【変化】だし。


 「すみませんが」


 「そこをなんとか!」


 グイグイ来るなこのお姉さん。ちょっとうざい。

 あぁ、田中さんとちょっと似てる感じがするから苦手なのか。


 「そもそもなんでそんなに喰い掛かって来るんですか?」


 「んな?!自分が何を言ってるのか理解してるのですか!!」


 「知らねぇよ。それよりさっさと換金してくれよ。アンタの仕事はここで探索者が持ってきた物を鑑定してお金に換えて探索者証に入金する。俺はそれを待つ。それだけの事だろ!だから早くしてくれ!」


 「私達の仕事は探索者達が持ち込んだ物について聞くのも仕事です。ですので忠実に仕事をこなしています。

 さぁ、だから話してください」


 「食い気味にそんな聞き方されて誰が話すかよ!もっと聞き方ってもんが有るだろ!」


 ワイワイガヤガヤ、周りの迷惑を考えず言い合ってると、互いに後ろから肩を叩かれた。後ろを振り返れば恐らく他の探索者が、向こうはなんと父さんが止めに入っていた。


 「その受付は頑固で自分は完璧で間違ってないと本気で思ってる奴だから適当に相手した方が良いぞ初心者」

 「また君か。前に注意したよね?これ以上問題を起こせば市役所職員を辞めてもらうと」


 「そうなんですか?……めんどくさい所に持ち込んでしまったな…」

 「な?!待ってください加藤部長!私は職務を全うしようと!」


 そのまま受付と父さんは奥へと行き話し始めた。

 俺は止めてくれた探索者に礼を言ってその場に留まる。さて、どうしたものか……。


 「なぁ」


 どうしようか悩んでいると、止めてくれた探索者が話し掛けて来た。


 「なんですか?」


 「さっきの問題児じゃないけど、肉の手に入れ方を教えてくれないか?止めた礼って事でさ」


 「………………」


 男の目は明らかに目の前の利益(獲物)に齧り付こうとしているハイエナの目だった。


 「残念だけどそれは断る。企業秘密ってヤツだ」


 「なぁ、そこをなんとか」

 「俺は嫌だと言ってるのにそれを聞かない奴が大嫌いだ。大嫌いな奴に話すと思うか?」


 「……あぁそうかよ!」


 そう言うと、目の前の人が振り被って俺に向かって拳を振り下ろしてきた。

 こんな人が大勢居る所で暴力かよ。


 俺目掛けて振り下ろされてきてる拳が自棄にスローモーションに見える。俺は振り下ろしてきた拳を簡単に掴み、しっかりと相手の拳を離さないように力を込めた。


 「な、離しやがれ!」


 反対の手で頭目掛けて再び拳を振り被って来る。俺は拳を掴んだまま後ろへ回り、腕を捻ってその場に押さえ付けた。


 「痛い!痛い痛い!」


 「いきなり暴力は駄目だろ?小学校の頃に人を殴っては駄目ですって習わなかったのか?」


 「うるせぇ!初心者は黙って先輩に情報を明け渡せば良いんだよ!!」


 聞いて呆れる。なんだその暴論は。


 「あー、受付さん。コイツはどうなる?それと俺はどうなる?」


 どうすれば良いかわからず、取り敢えず他の受付さんに聞くことにした。


 「その方はまぁ、暴行未遂で捕まります。貴方の場合は正当防衛で済みます。事情聴取はされると思いますが」


 「それを聞いて安心しました」


 「おい!なんで俺が捕まる話をしてんだよ!捕まるとしたら先輩の言うこと聞かないこの糞野郎だろ!!」


 開いた口が塞がらない。この人は本気でそんな事を言ってるのか?

 ……逆に、どうやって今まで生きて来たんだ?

 俺には関係無いか。


 「じゃあ早速警察に連絡してください」


 「大丈夫です。もう通報しました。あなたはそのままその人を抑えておいてください。

 貴方の鑑定については手の空いた者が担当しますので少々お待ちください」


 「お願いします」


 そのあと警察が来て事情聴取されたり、肉の鑑定は今現在では出来ないから入金は待ってくれと言われたり、散々だった。最初に俺の担当したあの受付については謝罪はされたけど、「それが社会に出た大人の謝罪か?」と言いたくなるほど幼稚だった。


 この日、俺は学んだ。そして思った。俺は1人で外のダンジョンに来たら何かしら問題を起こす。必ず猿渡と一緒に来ようと。


 さぁ、明日はその猿渡とダンジョンに潜る日だ。何も問題が起きなければ良いけど……。



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