前夜
今回は極端に短いです。
「父さん、母さん、瑠璃。いよいよ、たぶん最終階層に辿り着いたよ」
7月10日の夕飯時、俺はとてもウキウキ気分で現在の進捗を報告した。苦節約2ヶ月。俺はようやく我が家のダンジョンの攻略の目処が立った状態になったのだ。喜ばずにはいられない。
「いよいよか。死なないように、大怪我しないように頑張れよ」
父さんが応援してくれる。
「アンタがやられると誰がダンジョンを攻略するの?って話になるから、くれぐれも死なないようにね」
母さんも母さんなりの言葉で励ましてくれた。
「お兄ちゃん、ファイト!」
瑠璃は目をキラキラさせながら応援してくれる。
ホント良い家族だ。
俺は家族の暖かみともうすぐダンジョンを攻略出来ることに、目頭が熱くなるのを感じた。
「父さん、母さん、瑠璃。俺、頑張るよ」
泣きそうになるのをご飯を口に掻き込むことで誤魔化し、さっさと風呂へと向かう。
「ごちそうさま!」
たぶん、バレてるだろうけど、家族の前ではあまり泣きたくなかった。それに泣くなら、ダンジョンを完全に攻略してからだ。
明日、俺は最終階層に挑む。
そう決意を胸に、俺は翌日に向け英気を養うのであった。




