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浪人生、ダンジョンと歩む  作者: 荒木空
第1部~自室のダンジョン~
32/68

第5階層クリア……


 7月7日。七夕の日である。この日、俺は、ダンジョンに潜って第5階層のボス部屋以外を何度も何度も周回していた。勿論多種多様な種類のモンスター達との戦闘に慣れる為である。


 喫緊の問題はスライムの水の塊である。瑠璃曰く、酸攻撃なんじゃないかとの事だ。酸攻撃は俺にはどうすることも出来ないから、スライムの酸攻撃については諦めることにした。代わりに他のモンスターを誘導して酸攻撃の餌食になってもらったりもして、なんとか一方的にやられる事を防いだ。


 第5階層の部屋は、これまでの傾向通り部屋を1つずつ進む毎に敵が多くなる。この仕様は変わらなかった。そのせいでボス部屋手前の部屋にはもぐらが4匹狼4匹と、見るからにしんどそうな光景が広がっていた。最初見たときは眩暈がしたね。

 ただ幸いなことにスライムは2匹以上は増えておらず、ボス部屋手前の部屋は最大10体のモンスターが居た。


 第5階層のモンスターはスライムだけが強化されていた訳じゃなく、他2種類の敵も変わっていた。

 もぐらは地中からの攻撃がより正確になり、狼は毛が固くなってた。しかしそれだけじゃ俺の刃物は防御出来ず、簡単に刺されていたというのが、5階層最初の部屋の顛末だった。


 そんなモンスター達を何度も何度も倒すことで戦うことに慣れた俺は、遂に1度も攻撃を喰らわず、しかもスライムも難無く倒せるようになった。

 そうなったのが翌日7月8日の夜だった。どうせなら、出来れば七夕の間に難無く倒せるようになりたかった。


 そうして今日、7月9日。俺はこの第5階層のボス部屋に挑戦することにした。

 ボス部屋の前に行く。ボス部屋の中を覗いてみれば、スライムが3体、もぐらが5体、狼が5体の計13体の団体さんだった。

 流石に眩暈がした。一昨日も眩暈がしたが、今日は一昨日以上だ。流石に数が多過ぎる。しかもスライムは俺の膝上ぐらいの大きさで、もぐらは俺の胃の辺り、狼にいたっては首の辺りまでの大きさになってる。いきなり大きくなり過ぎだ。


 …………いや、外の大きなダンジョンだとこのぐらい普通なのか?

 まぁその辺は帰ってから瑠璃先生に聞こう。


 今の俺の戦い方は、まずスライムの酸攻撃を他のモンスター達に当てて数を減らせるだけ減らしてからスライムを倒し、それから残ったモンスターを狩るという戦い方をしてる。


 今回もそれで行く。まぁ、減らせる相手は減らしといた方が良いため、最初に厄介なもぐらを倒せるだけ倒す。

 今の俺はもぐらなら第5階層のもぐらでも蹴りで倒せる。


 俺は金属バットを【変化】でネットで調べた日本刀の長さまで伸ばした片刃の剣に変えて、モンスター達の真ん中へ向けて駆け出す。

 剣を横に構えて腰を(ひね)って、モンスター達と接触するタイミングを見計らって、一気に腰ごと腕を横に凪ぐ。横に凪ぐ際は、出来るだけ伸びるだけ剣を伸ばす。イメージは大きな剣を使うアニメキャラが横に一太刀で複数の敵を倒すイメージか、居合いで1度に何度も倒すイメージだ。


 そしてこの試みは成功する。全てのもぐらの頭が真ん中から上が斬り裂かれ、狼は全ての足が斬り裂かれ足が無い状態となり、残ったのはスライムだけとなった。そのスライムもまだ気付いた様子も無く、急いで振り返ってグサグサと1体ずつ刺せば、それだけでスライムはペットボトル3本へと姿を変えた。


 …………ただの思い付きだったのに、苦戦しそうとか思ってたのに、呆気なさ過ぎる……。


 あとは作業だった。残った狼達の頭に後ろから剣を突き刺すだけだった。


 あ、呆気なさ過ぎる……。


 流石にこれでクリアは嫌だったため、俺は部屋を1つ戻り、10体のモンスター達と戯れたあと、再びボス部屋に戻った。

 しかしボス部屋はまだ復活していないらしく、出て来る気配が無い。


 仕方なく、俺はボス部屋の奥の壁に触れ、恐らく最後の階層である第6階層の待機室へとホワイトアウトした。


 もう1度言おう。あ、呆気なさ過ぎる……。



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