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浪人生、ダンジョンと歩む  作者: 荒木空
第1部~自室のダンジョン~
22/68


 俺はリュックサックに黒く濁った石を仕舞って、その場に座り込んで考えた。


 考える事は先程の戦闘の事である。これまでの傾向から察するに、恐らくこのあとは狼の数が増える。それに伴い、先程の戦い方を考えると、どうにもいずれ捌き切れずダメージを負う可能性が有る。出来ることなら無傷で終わりたい。だが、有効な手段が思い付かない。

 理想は剣なんかの刃物で斬り付けながら逃げて、斬り付けながら逃げてを繰り返すのが理想だ。


 俺は金属バットを【変化】でナイフにする。

 最初20センチぐらいのナイフだったそれは、今やだいたい40センチ~50センチぐらいの長さになってる。流石にナイフとは呼べなくなってきた。しかし良い呼称も思い付かない。このままもう少し長くなれば片刃の剣だが、それまではナイフと呼ぼう。


 立ち上がりナイフを振るう。長さ的には少し心許ないが、確かにこれなら狼を傷付けられるかもしれない。

 しかしコイツの元の形は金属バット。何かの拍子にナイフを使えなくなる時が来るかもしれない。そうなったときの事を考えると、両方使えた方が良いんだが……。うーん……。


 考えたけど、考えてても仕方がない。

 肝心な事は試しながらやれば良いだろう。


 俺は最初の部屋を周回することにした。



 ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



 その後周回すること数回。

 取り敢えず狼に対して俺が出来ることがわかった。


 まずナイフ。ナイフは俺の理想の動きとなんら変わりない動きが出来ることがわかった。近付いて来た狼を避けながら、すれ違い様に逆手に持ったナイフで体を撫でるように斬り付ける。それを繰り返し(おこな)ったら、最終的に出血多量で狼は死んだ。


 次に金属バット。金属バットは思ってた以上にグロテスクなことになった。俺目掛けて近付いて来る狼をボールに見立てて、バット本来の使い方で攻撃すると、頭が弾け飛び一瞬で死んだ。これで写真でも撮ればスプラッタなグロ画像の完成である。オブラートに包んで言えば、潰れたトマトの完成である。


 バットでの戦利品は牙だった。しかし、これも何に使うのかわからないから、部屋の肥やしとなるだろう。



 その後、1匹との戦闘に慣れた俺は、腹が減るまで次の部屋と最初の部屋を何度も行き来した。勿論トドメはナイフで射した。


 家に戻って腹ごしらえをした。腹ごしらえと言っても、出されるのはもぐら肉だが。腹ごしらえが終われば、また潜り、今度は最初の部屋から3番目を、また腹が減れば戻ってご飯を食べて、また潜り、最初の部屋から4番目の部屋をと周回した。


 そうしてダンジョン外時間で1日を狼に費やし、俺は完璧に狼に順応出来るようになった。


 さて、明日はボス戦をしようと思う。その為にも一杯食べて、英気を養わなければ。


 俺は2階層に行き、もぐら肉を沢山取って、その日の夜はたらふく食べて幸せな気分のまま寝るまでの時間を過ごした。




 主人公のナイフは、日本刀で言えば脇差しぐらいの長さがあります。

 実際もう短めの剣と言っても良いぐらいの長さがあります。ショートソードぐらいですかね、イメージは。


 それに対して片刃で刀身が分厚いので剣鉈辺りが今の主人公のナイフのイメージです。



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