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薬屋・リコリス  作者: 瓶覗
3章・悪魔の目
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0,あくまのめ

瓶覗の「期間開きます」と「次は早めに」を信用してはいけない(戒め)

3章行きまーす(/・ω・)/

 わたしのめは、あくまのめ。

 だから、わたしはむらにいちゃいけない。

 わたしがいたら、さいやくがおとずれるから。


 わたしのめは、あくまのめ。

 だから、おそとにでちゃいけない。

 おうちの、ひとつのおへやからでちゃいけない。


 おとうさんと、おかあさんはわるくない。

 わるいのは、おかあさんのおなかのなかに、かけらをいれたあくまだから。

 おかあさんは、わたしをみると、かなしそうなかおをする。

 だから、あんまりみせないようにした。


 おとうさんは、わたしのあたまをなでてくれる。

 とってもうれしくて、でも、わたしのめをみるとやめちゃうから、みられないようにした。

 わたしがあくまのめでも、おとうさんとおかあさんはやさしかった。


 おへやからでちゃいけなかったけど、えほんをもらったからそれでよかった。

 ちょっとだけ、おそとであそぶこがうらやましかったけど、わたしはあくまのめだから、がまんしなくちゃいけなかった。

 えほんをよんで、ときどき、おとうさんとおかあさんにあたまをなでてもらう。

 それだけで、とってもしあわせだった。


 ときどき、むらのひとがおうちにくる。

 おかあさんは、そのときよくないてる。

 なんでないてるのかわからなくて、どうにかしたかったけど、わたしはあくまのめだから、おへやからでられない。


 むらのひとは、なにかおはなしして、おかあさんをなぐさめてかえっていく。

 おかあさんがかなしくないように、なにかいってるみたい。

 だから、きっとみんないいひとだ。


 あるひ、おとうさんがおそとにつれていってくれた。

 はじめておそとにでれて、うれしかった。

 おとうさんとてをつないであるいて、うれしかった。


 あさからあるいて、とってもつかれた。

 でも、うれしくて、どんどんあるいた。

 おとうさんは、もりのなかにはいった。


 えほんでみた、きのいっぱいあるところ。

 もりにはいったのは、はじめてだった。

 ふしぎなにおいがした。


 おとうさんがいった。

 いまから、わたしをてんしさまがむかえにくる。だから、それまでここからうごいちゃだめ。

 てんしさまは、えほんにでてきた。


 とってもきれいなひとだってかいてあったから、たのしみだった。

 おとうさんは、てんしさまといっしょにいけないから、ここにはいられない。

 かなしかったけど、ばいばいした。


 もりのなかは、どんどんくらくなって、こわかった。

 でも、てんしさまがむかえにきてくれるから、それまでここにいないとだめ。

 きのねっこにすわって、てんしさまをまった。

 はやく、あいたいな。

ブクマ、評価ありがとうございます!励みになります!

欲を言っていいなら感想もほし


そういえば、アオイちゃんとコガネの付き合いを「9年」と言っていましたがよく考えたら「10年」だったので修正しました。

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