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凪いだ目の少女の近況語り
私にとって人生最大の不幸は――恵まれた容姿、高い知能、卓越した身体能力、人知を超える特殊能力を多数所持しており、厄介ごとを招きよせる性質を持った――幼馴染が居ることです。
ヤツのあまりのヒーローぶりに憧れを抱いていた幼少期……
その人間離れした所業に恐怖を抱き、距離を置こうと奮闘した小学生時代……
色々あって、何かが粉々に砕け散った思春期を経て…… 今。
もうアレの超人具合にも頻発する異常事態にも完全に慣れました。
何が起こっても慌てないでいられる自信があります。
それこそ、地球消滅の危機が迫っているという状況であっても、『大変そうですね』程度のテンションでスル―できる程度には訓練されてしまっているので。
いえ、さすがにその規模の騒動はたまにしか起こりませんけどね?
それに、最近はわりと普通の日々を過ごせてますし……平和って良いですよね、本当。