表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界コンサル株式会社(旧題:冒険者パーティーの経営を支援します!!)  作者: ダイスケ
第六章 チームを作って支援します

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/763

第66話 金がない

冒険者用の靴製造株式会社を立ち上げるための構想は固まった。

だが、それはまだ、俺の頭の中の存在に過ぎない。


何より、予算かねがない。

この世界に事業計画に金を出してくれる銀行はないから、事業資金は自分で稼ぐしかない。

靴の優先販売権は、俺が靴を生産した実績がないから信用がない。


冒険者かけだしを案内して稼いだ金は無駄遣いせず持っているが、まだ始めて3カ月ちょい。

貯まった資金は大銅貨100枚程度しかない。


個人の資産としては、小さな家と畑と家畜を買って引退できる程にはあるが、

事業に使う金としては2桁足りない。


冒険者用の靴に大きな可能性はあるが、一足飛びにジャンプすると失敗する。

事業は1年かけて軌道に乗せればいい。


最初の目標は、冒険者用の靴を100足作り、剣牙の兵団に納入することに定める。

そこまでは具体的な計画もできていたし、コントロールする自信もある。


それができれば手元の資金は倍増するし、生産のノウハウも固まる。

紹介先の秘密を守れる革細工職人の手元だけで生産するので、技術流出のリスクも少ない。

いろいろなトラブルも潰せる。


モノづくりは、構想や宣伝も大事だが、何より実績と実物がモノを言う。


100足の新しい靴を剣牙の兵団のような一流クランが購入した、という実績は必ず靴の評判に良く影響するだろう


そうして時間と金を稼いでいる間に、会社化するための準備を並行して進める。


利権に気が付いて、有象無象が集って来る前に、チームを組んで跳ね返せる体制を作らないといけない。


「行けそうだな」


思わず声が出る。


「何が?」


宿で朝食を取りながら考え事をするのが、すっかり癖になっている。


サラは、勢いよく麦粥を口に運びながら俺を見る。


「今日は、ちょっと剣牙の兵団まで行ってくる。いい革細工職人を紹介してもらうんだ」


ふうん、とサラは気のない返事をする。

まあ、剣牙の兵団には連れて行ってないからな。


「来るか?」


「うん!行く行く!だって、団長さん、すっごい格好いいんでしょ!一度、見てみたかったの!」


間髪入れずに、サラが目を輝かせて返事をしたのが少しだけ面白くなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一二三書房様 庭に穴が出来た 特設ページです https://www.hifumi.co.jp/lineup/9784891998769  バナーは書籍の特設サイトです 

i252242/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ