表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/763

第52話 靴の仕様を決めよう

冒険者ギルドの件が少し精神的に落ち着いたので、

改めて冒険者向けの靴製造のスケジュールを考える。


まずは、冒険者向けの靴の仕様を固める必要がある。


設計は簡単だ。俺が現代世界で履いていた靴がある。

それをパーツ毎に分解すればいい。


転移したときは雨の日で、カジュアル・フライデーだったので

チノパンの下にショート・ブーツを履いていたのだ。


今、俺が履いているこちらの世界で製作した靴は、その靴を模して作っている。


ただ、一品モノなのと、細かな修正を繰り返したので履き心地は良いが

量産向けになっていない。


元の世界の仕様を下敷きにして、こちらの世界で俺が作った靴の技術力に合わせ

サラに仕入れてもらった怪物素材の皮革の特性や価格を考慮して、部品ごとに

型を取らないといけない。


自分専用の靴を作る過程で苦労したので、製造上の困難な点はわかっている。


靴の底板に、左右足型別のアーチとかかとをつくること。


靴底のゴムの代替素材を探すこと。


靴の底板と靴底を貼り合わせる強力なにかわを用いること。


インソールを作ること、その素材を探すこと。


足の甲に当たる柔らかいベロ(名称は知らない)を作ること。


つま先に鉄板を入れるか、頑丈な皮革を用いること。


靴下を履く、という習慣も合わせて導入すること。


新規技術のオンパレードだ。

靴の歴史を300年は先取りしている。


ただ、数え上げると技術的に難しい点が多いように見えるが、

実は革鎧を作る難易度とあまり変わらない。


まあ、たかが靴の製造に革鎧と同じ手間をかける、というのが、

この世界の常識からは外れているのだが。


それを、低価格で提供するために単純な部品毎に別々の工房に発注し、

最終組み立ては自分達で囲い込んだ職人のところだけで行う、という

マニュファクチャリング方式が、今回の商売ビジネスキモだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一二三書房様 庭に穴が出来た 特設ページです https://www.hifumi.co.jp/lineup/9784891998769  バナーは書籍の特設サイトです 

i252242/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ