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異世界コンサル株式会社(旧題:冒険者パーティーの経営を支援します!!)  作者: ダイスケ
第三章 一流冒険者の支援をします

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第35話 お前はなんなんだ

「あ、それから」と付け加える。


「貴族出身者を雇った方がいい。三男だか四男だかの行き場

 のない連中がいるだろう。

 そいつらを鍛えて身内にして、貴族に対する人質にするんだ。


 前線で使えなくてもいい。遠隔地の貴族とやり取りするには、

 貴族の文字と文章が書ける書記が必要になる。

 団長ジルボアも、読めて理解できるようにならんとな」


   

「・・・ケンジ、お前は、なんなんだ」とジルボアに温度の

 下がった声で言われてヒヤリ、とする。


 しまった。少し調子に乗り過ぎたか。


 だが、その心配は杞憂だった。

       

「つまり、剣牙の兵団を騎士団にしよう、ということだな?」


 ジルボアは、本質を掴むのが本当に上手い。

 こいつが貴族階級に生まれていたら、方面軍の指揮官が務まったろう。


 だから、こんな街の傭兵隊長の扱いで終わらせてはいけないのだ。


「そうだ。平時の怪物に対処する専門スペシャリストの騎士団だ。

 戦争がない時も、常に戦場に立つ特別な練度を持つ戦士達だ。

 そのように売り込み、貴族達に認めさせるんだ。

    

 訓練、出陣の手順、装備の統一、凱旋式も騎士団のように行う。

 貴族達に使い走り扱いされないよう、評判を作り上げて盾にするんだ」


 ジルボアは、少しの間、黙って考えているようだった。

 俺が一気呵成いっきかせいに喋った提案の全てが届いているとは限らない。

 それでも、実現性のない施策はなかった筈だ。


 俺は、剣牙の兵団はもっと上に行けると思っているし、

 そのための手助けとなり、予算かねも、それほどかからない

 現実的な施策を選んで喋ったつもりだ。

   

 俺が提示した剣牙の兵団の未来を、団長ジルボアがどう評価するか。


 俺は、じっと待つことしかできなかった。

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