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異世界コンサル株式会社(旧題:冒険者パーティーの経営を支援します!!)  作者: ダイスケ
第十六章 事業を拡大して冒険者を支援します:販売管理編

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第254話 外の人に仕事を任せる

「それで、冒険者ギルドに依頼したとして、ちゃんと足型取ってこれるのかしら?あんまり言いたくないけど、あたしを含めて冒険者の人達って、あんまり頭良くないよ?それに簡単な依頼だからお金もあんまり出ないでしょ?いい加減にやったりしないかしら」


サラは、聖職者の足型を取って来る仕事を冒険者に依頼することに懸念があるようだ。


「普通に依頼すれば、そうなるな。成功報酬にして、こちらが満足した場合だけ報酬を支払う方式にしてもいいが、それだけだとやり直しの時間がかかるから、今回の趣旨に合わない」


「そうよね。でも、何か考えがあるんでしょ?」


俺は頷くと、冒険者ギルドのウルバノに代わりに製作した報告書と、関連した資料を取り出した。


「ここに、冒険者毎の依頼達成率、つまり信頼度の情報がある。きちんと仕事してくれる冒険者に頼めば信頼度がバラバラな100人に依頼せずに済む。それと、こちらで担当地区を効率的に割り振れば、1人で3人から4人の司祭様を担当できるから、30人程度の冒険者に依頼すれば1日で100人分は終らせられるだろう。それに30人ぐらいなら、こちらで1回から2回、足の取り方を講習すればいい。そうやってきちんと取れた足型には割り増しを払う。こうすればそもそものミスを減らせる」


仕事を外の人間に任せる場合は、どのように仕事を設計するか、ということが内部で仕事を回す以上に重要になる。

内部の人間なら何となくでわかってくれる内容も、外の人間はくみ取ったりしてくれず指示通りの仕事しかしないからだ。

だから、外に任せた仕事が誤っていた場合、外の人間が悪いのではなく、それを設計し、任せた自分が悪いのだ。


冒険者に任せると仕事の信頼度が不安なのであれば、信頼できる冒険者に任せればいい。

その信頼度は、これまでの実績で判断できる。そして、その情報は手元にある。

なぜなら、そもそも信頼度を算出するよう報告書を設計したのが、自分だからだ。


「はー・・・ケンジがどうして冒険者ギルドの報告書なんて面倒くさい仕事をしてるのかと思ってたけど、そうやって使うつもりだったのね」


「まあ、それだけじゃないが。冒険者だって、強い弱いだけじゃなくて、真面目にやってる奴が報われたっていいだろ?」


農村から出てきた冒険者になりたての奴ってのは、本当に何もない。学もなければ、コネもない。武器だってロクなものを持ってない。足は革のサンダルでも履いていれば上等な方だ。そんな彼らが仕事を請けようとしても、まともな依頼が回ってこない。だったら、せめて一生懸命にやってる奴には報われてほしい。武器を振り回して大口を叩く奴よりも、口は上手くないがしっかり依頼をこなす冒険者に、俺は依頼を出したい。


「・・・それは、そうね。あたしも、最初はすごく苦労したし」


農村から1人で出てきた少女が、どれだけの苦労をしたか。それは、すごく苦労した、と一言で済ませられるような苦労ではなかったろう。けれども、それを乗り越えたから、今、サラはここにいる。


「そうだな。そうやって苦労する奴らが少しでも減ればいい。そう思うんだ」


「そうね。そうなるといいわね」


俺が気恥ずかしくなって少し小さな声で言うと、サラも頷いてくれた。


結局、100人の司祭の足型を集める仕事タスクは大きなミスをすることなく、2日間で終えることができた。

本日は22:00にも更新します。

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