第01話 クビになりました。
「もう、辞めた方がいいんじゃないですか。」
仲間からの、アドバイス(解雇通告)。
それで、俺の冒険者生活は終わった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
通勤途中の5年前に転移して、特にチートもなく、縁故もなく、仕方なく始めた冒険者家業。
魔法の素質はなかった。
勉強して少しだけ使えるようになったけれど、幼少期から訓練してる連中には及ばなかった。
剣道は子供の頃からやっていたので、それは大分役立った。
剣士になる連中は、ほとんどが農民あがりで握り方一つ知らないのだ。
足捌きという概念もないので、足がドタバタとした送り足で。
騎士になるような連中には勝てなかったが、そこらの連中よりは、まあまあの腕だった。
中堅ぐらいにはなって、小金が貯まったけれど30近くなって体力に陰りが見えてきたころ、ある依頼中に、膝に矢を受けた。
治療魔術である程度は治ったが、そろそろ引き際だな、と自分でも思った矢先のアドバイス(解雇通告)。
俺の冒険者生活は5年で終わった。
「今日の一冊」http://syosetu.com/issatu/archive/no/6/ にて、本作の概要が紹介されております。よろしければ、ご覧ください。