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喜怒哀楽掌編集  作者: 新田 新
ばかっぷるシリーズ
1/5

ひとつめ『彼女と僕。』

続きが気になった方は是非気兼ねなく、気軽に要望してください。

次話をジワジワ投稿しますので。

なんつってははは。

 僕には彼女が居て、僕達は同棲している。

 僕と彼女はあらゆる面で相反しており、最近はそのおかげで喧嘩が多い。だけど、僕は結構そんな関係性も悪くはないと思っていたりする。喧嘩は確かに嫌だが、仲直りする時の雰囲気が好きなのだ。絆が深まるのを実感すると言うか何と言うか。


 彼女の口癖は「~的な、~みたいな」。彼女の例えはかなりの確率で分かりにくいから勘弁してほしい。本人に直接指摘したのだが、直る気配は無い。まぁ癖と言うくらいだ、簡単に治らないのは分かるけど何も怒ることはないだろうに。

 とばっちりとは言わないだろうけど、僕の口癖もヒステリックに指摘された。口癖ってあんま自分で気付かないものだな、と思いました、まる。

 ……あぁ、勘弁してくれ。


 彼女との喧嘩の振り返りもそこそこに、ほっこりする話でもしようと思う。彼女とも伊達に数年交際しているわけじゃないのだ。

 彼女は、見えないところで優しいのだ。その優しさがたまに裏目に出ることがあるけど、優しいんだ。そこは僕だけが知っている。時折見せる、優しさの微笑みが可愛い。

 僕がリビングのテーブルで作業をしていて、そのまま僕が寝てしまった時には毛布をかけてくれたり。仕事から帰ってくるのをリビングで待っていた時は驚いた。寝ていたけど。だから敢えて、僕は彼女の真似をしてみたり。無防備な寝顔が可愛い。

 優しさが空回りして、余計なお世話だと言われてひっそり泣いたり。体育座りしている時は大体ナイーヴなう。そんな彼女の横に座って話を聞くのが僕の係りだ。慰めると、潤みながら「ほんとに...?」と聞いてくる彼女が可愛い。

 彼女は生まれながらの不幸体質で、そのせいで色々被害を被ってきたとか何とか。だが断固として、自分に非が少しでもある場合は他人や体質のせいにしない。意志のある彼女は格好良い。


 そんな美しくも儚い存在の彼女と、僕は幸せになりたい。幸せにしてあげたい。

 明日は丁度、交際三周年目だ。

 明日にでも渡そう。少ない小遣いを貯めて買ったこの指輪を。ちょっと背伸びしたレストランで。あまり無い勇気を振り絞って。

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