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8−2 動きが見えない

 プリムローズ家に張り付く監視は2組になった。

つまりエディの手配した監視が1組、もう1組は多分教会だ。

あの性格の悪そうな第2王子が最後に私を睨んでいたのは気になるが、

多分、王の監視の前でヘマをしたのだから少しは自重しているのでは…

という考えは甘い気もするが、

私も王が付けたと思われる監視の前で

光学魔法を少なくとも2回使ってしまっている。

だから王宮を魔法で見るのは尻尾を掴まれる可能性があるので躊躇された。

第2王子に関しては科学院に顔を出し始めたら調査をしよう。


「ねぇ、ポーリーン・ケイネスの家で花見をするから

 希望者を募っているんだけど、行かない?」

シェリルがそう言い出した。

ケイネス子爵家は北部貴族だが、

娘のポーリーンは同じ2組だからそれなりに親しくなっている。

それにしてもシェリル、

このあいだ監禁されたのに外出する元気があるんだ…

そこでアイリーンがご尤もな質問をする。

「興味はあるけど、何の花見?」

「桃色の桜!」

「桃なの?桜なの?」

「だから桃色の桜!」

紛らわしいよシェリル…

「桜が屋敷の敷地内に植えてあるの?」

「そうなんだって!

 100年くらいの樹齢だから大木なんだって!」

「それはちょっと見てみたいね。」

うん。私も興味あるが…

「来週の週末だから、3人参加するって答えていいね!?」

「うん、キャサリンも行くでしょ?」

「行きたいけど、一身上の都合で外を歩くのが怖いんだけど…」

先日のシェリルが第2王子に連れて行かれた件は、

何となくキャサリンも関わっているとアイリーンも気付いているので、

それなら、と誘う事にした。

「じゃあ、プリムローズ家の近くで馬車で待っているから、

 一緒にいきましょう。」

「ありがとう。助かるよ。」

「じゃあ、3人で参加って伝えてくるよ!」

まあ、中央山脈の方を眺めれば、山桜が咲いているけどね… 


 第2王子も教会も、何かの理由を付けて呼び出さない事には

キャサリンを外に出して拘束する事は不可能と考えていた。

何せ教会も王子も一度ずつ失敗しているので警戒されている。

第2王子フレドリックに至っては謹慎処分で王宮を出られない。

「まあ、私の臣籍降下の儀式に出席の招待状を出すというのが

 最後の手段だが。」

「女からゴードン家経由で陛下に苦情が出る可能性がありますが…」

「何、クライブが勝手に送った事にすれば良い。

 だが、その前にどこかで処理出来る機会を探せ。」

「分かりました。

 教会の監視情報を手に入れると共に、

 プリムローズ家と付き合いのある家を調べます。」

フレドリックは来月に王子でなくなり伯爵になるが、

これは王太子が王位に就いた時に支える王弟が公爵の婿になって

その家の力を用いて王家を支える際に、

王と王弟である公爵のラインに対抗する力が無い様に敢えて上位貴族の

最下位である伯爵になった。

しかもストラス家は断絶した伯爵家の為、領地は無かった。

だから実質、

臣籍降下の儀式までがフレドリックが権力を使える期間であった。


 キャサリンに対する教会の監視はまだ続いている事と、

第2王子が調査出来ない事から、

キャサリンが自宅で調査すべきは教会だった。

ところが大司教の周囲に第2王子からの連絡は届かず、

周囲を見てもその手の手紙などの連絡は届いていない様だった。

教会単独で何か狙っているのだろうか…

監視の交代の時に追跡してどこから来ているのかを調べようとしたが、

交代は私が学院にいる間にしている様だ。

大聖堂以外の教会は西の平民街と北の平民街にある。

貴族街にはない。

教会に用がある時、貴族は馬車で大聖堂に行くからだ。

大聖堂に動きが見られない以上、

私への監視は西教会から出ているのだろうか。

一方、科学院と教会は手紙のやりとりをしていた。

公に第2王子と教会が接触出来る理由があるのだろうか。

王宮と教会のやりとりを監視すべきか…

とりあえず西教会を監視する事にした。

教会から王宮へ向かう人物がいれば監視する様には考えているが、

暫く見ていてもあまり教会と王宮の連絡は無い様だった。

 部屋のエアコンが効かないので、

日中はネットカフェに行って少し書いた筈なのですが、

何か文字が少ないなぁ…

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