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6−5 調査の行方

 ネイピア子爵の雇った工作員の事務所を調べてみるが、

火付けの準備らしき事はしていない。

実行犯が自分で道具を準備するのだろうか。

事務所に武器らしき物はほとんど置いていない様に、

取り調べられても証拠が無い様にしているのだろう。


 では、ネイピア子爵自身はどうか。

こっちも決算書を作り始めていて、もう陰謀なんてやっていない様だ。

そう!ここで手紙を見つけていないんだった。

机の引き出しは見たから、本棚か…

本棚なら夜見れるから、ここは後にして王子が更なる陰謀を進めていないか

確認しよう。


 その王子も、年度末の決算書を作っている様だった。

部下が作ったらしい各種書類を確認しながらサインを続けている。

むう、そうなると怪しい手紙や裏帳簿を探すべきか。

机の引き出しはもう見たから本棚か。

科学院の部屋らしく、本棚は沢山置いてあり、

扉で隠れた部分も沢山ある。

仕方がないから一から調べていくか…

3年前のファイルがある。

収支一覧と請求書の額は一致している様だ。

だけど、それぞれの請求書の中の工賃が原料費よりずっと高い。

まあ科学院だから手間のかかる作業をやらせているんだろうが。

とりあえず一覧表を写し、請求書も最初の5枚だけ詳細額を写す。

うん?似てるな?

請求書5枚の内、3枚が原材料費と工賃の比率が全く一緒の5倍となっている。

気になって他の5枚も試しに写して額を比較すると…

特定の業者の原材料費と工賃が必ず5倍の比率になっている。

特定業者の請求書だけ写して計算すると、

1年通じて全部同じ比率になっている。

これ、裏金捻出に使われてないか?

請求書全部を写すのは流石に嫌だけど、

この業者だけ抜き取るだけなら…それでも仕事が半分になるだけだ。

この業者に多く発注している。

ああ、続きは夜にしよう。


 そういう訳で、王子の本棚のファイルの請求書の写しを取り続ける。

特定業者は金属細工の商会で、鍛冶ギルドとの仲介をしている。

そういう意味で手数料を取る分を工賃にのせているという事に

している様だ。

これなぁ…科学院は距離的に見れない事になっているんだけど、

いつか役に立つ日が来るんだろうか…

まあ、良い。

こいつに殺されそうになったら自爆覚悟で王家に持ち込んでやる。

ただ、こればかりにかまけてはいられない。

どこまで写したかメモして、

明日は破壊工作関係の手紙を探そう

 そういう事で今度こそネイピア子爵の書斎で手紙関係を

探す事にする。

本棚には普通ファイルか本しかないんだが…

まあ端から見ていくか。

…普通の書類だよ。全部。

5年分の諸々の書類が並んでる。

まあ子爵が下手に王都の資料とか持ってたら

疑われるだけだから、変な資料は置いてない。

趣味の本も置いてないな。

植物の本とか鉱物の本。

毒殺はやってなさそうだ。

さすがにいつまでも本棚を探っていられない。

王子からの手紙らしき物がみつからないと、

指示内容が分からず行動が読めないんだが…

むう、時間がない。

仕事を請け負った組織の方を夜に見てみよう。


 ところが、裏組織の方も金銭授受の帳簿はあるが

請負内容など書いてある筈もない。

相変わらず火付けの準備らしきものもしていない。

もう、後は実行犯をゴードン家の方で捕まえる事を期待するしかないのか…

 イベントへの導入に苦労しております。

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