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6−4 更なる情報

 兎に角、ネイピア子爵の依頼した裏組織の居場所と

1週間以内に火付けを行うらしい事をゴードン家の馬車の御者に

メモを渡して伝える。

ネイピア子爵は仕事が荒そうだから、

本命が別にいるかもしれない事も伝える。


 ゴードン家への破壊工作はもうネイピア子爵の手は離れたと思うから、

まず第2王子を見てみよう。

王子は手紙を読んでいた。

「当主不在のゴードン家なら

 何かの捜査のついでに工作員が入れば

 捏造した裏帳簿で嵌める事も可能でしょう。

 財務省の者に金を握らせてあるので、

 タイミングを教えて頂ければ実行させます。」

サインはグレイ…多分子爵だ。

何で王子はコードネームを使うのに

手下は名前を書いてくるんだろう?

裏切れない様にあえて実名を書かせているのだろうか。

王子の方には証拠が残る様に?

まあ、いい。この性悪王子の趣味など興味が無い。

「ふん。

 軽輩のする事などどうせ穴だらけだろうが、

 ゴードン家が揺らげばあいつの仕事に支障が出るだろう。」

味方の事を信用していないし…

ただ、ゴードン家を執拗に攻撃しようとしている。

この王子がフィンストン子爵にゴードン家の撹乱を命じた

ファントムと同一人物と考えて良いだろう。

グレアムもこの王子とは敵対している認識だったから、

何か因縁があるんだろう。

それにしても…やはり次の手を用意していたのか。

これもゴードン家の馬車に連絡する内容だ。

王子はお茶を飲みにいった様だ。

机の鍵付き引き出しの中でも探すか…

いちまい、にーまい…

契約書と領収書ばっかりだよ。

コードネームかもしれないけど、

実験用品とかの名前が書いてあるので怪しさは無い。

ああ、部屋にあるあの本棚のファイルを全部チェックしないといけないのか…

床下に隠しているなんて品の無い事はこの王子はしていないみたいだし。

さすがに今日は本棚を探るのはやりたくない。

グレイ子爵の方を見てみるか。


 グレイ子爵邸は以前にエディに貰った貴族街地図で確認する。

意外にプリムローズ邸から近い。

つまり、あまり地位が高くないか、金銭的に裕福でないのだろう。

南部貴族の下位貴族に近い位置に邸宅があるのがその地位を表している。

一応北部貴族ではあるんだが。

今日は書類作成をしている様だが、

今期末の決算書を作っている様だ。

どこぞの南部貴族よりはよっぽど真面目な様だ。

机の鍵付き引き出しの中を覗き見る。

役人や商人との賄賂出納簿が入っている…

まあ真面目と言えば真面目なのだろう。

ファントムからの手紙はないなぁ…

帳簿が多い。コードネームで書いてあるから、

これも裏帳簿なんだろう。

賄賂出納簿とコードネームで書いてあるたぶん裏帳簿を

半年分ずつメモを取る。

そんな事より手紙がないかなあ…

うん、箪笥の中に小箱が入っている。

こっちか。

昨年の手紙も何か陰謀臭い事が書いてある。

メモメモ。

ハミルトン公の血判状に名前があった貴族への金銭譲渡を

指示する手紙もある。

これは決定的な証拠だろう。

メモしておく。

そろそろ時間切れだなぁ…

後でまた見に来よう。


 そうして就寝前に再度手紙をメモして、

グレイ子爵が主に金銭の移動を仲介している事が分かった。

これはグレアムかエディに直接話をしたいが…

とりあえずファントムからグレイ子爵宛のゴードン家への破壊工作指示書と

日中に第2王子がグレイ子爵から受け取った手紙の写しを用意し、

学院でゴードン家の馬車の御者に渡した。

 文字少なくてすみません。

もう少しでまた事件始まりますので…

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