大階段
とある西日本の新幹線も停まる大きな駅の改札を出た辺りに、大階段への入口というのがある。
それを見つけたのは最近で、調べてみたら前からあったらしい。あまり来ないから知らなかった。
もしかしたら世の中には、自分が知らないだけで、いろんな場所がたくさんあるのかもしれない。
大階段のこと。
用事が時間より早く終わり、乗る予定の電車まで暇になったので、カフェに入るのもお金かかるしと思って、行ってみた。
入口は普通だった。
大きめではあるが、大階段の名にふさわしいほどではないかな。
階段の横にはエスカレーターがある。
別に足を鍛えたいわけでもないから、もちろんエスカレーターである。
そういえば、かなり前に勤めていた職場で、健康のために階段を使いましょうと言って、職員はエレベーター原則禁止というところがあった。
あれは建前はそうかもしれないけれど、省エネというか、エコというか、電気代削減のための措置だったんじゃなかろうかと思う。
なぜなら社食が冷凍コロッケばかりで、キャベツもケチ臭くちょぴっとしかなくて、ものすごくチープだったからだ。
切なかった。
当時の同僚さん(太っちょ系男子)は食べ終わった時に、はあ、とため息をついていたから、よほどだろうと思う。
削れる所は削りに削っていたに違いない。
かなり脱線してしまった。
食べ物のうらみは後々まで残るということだ。
け、決して、私が執念深いからというわけじゃないもん!
…………もん!
……話が逸れました。
大階段でした。
うーん。
大をつけるほどの階段ではないかな。
とパッと見には思いました。
エスカレーターに乗っているので、階段を登って身にしみて大きさを感じる(おもに高さの面で)ということもなく、ふうんと思っているうちに半分屋外の広場?テラス?に出た。
街の夜景と駅ビルが見える。
そうして目の前にはどーんと、大きな階段が続く。
おお!
まさに、大階段だ。
これまでは前座だったのだ。
トータルで十階分くらいはあるのかな。
何段も何段も、先まで続く様は、まるで空への階段だと思った。
せっかくなので、てっぺんまで行きたい。
階段かあ。
と思いきや、横にはエスカレーター。
分かってるじゃないか。
こんなおデート向きなスポットを、若いカップルがふーふー息を途切れさせながら登るというのはちょっとだめだ。
男の方が先に息切れなんかしてしまって、気になるあのこに気の毒そうに見られでもしたら、かっこつけたい男心がしおしおだろう。
脱線しまくりである。
呆けてきたかもしれない。
ぼけると思考が散乱しやすくなるらしいのだ。
皆様は、ぼけたおばさんを見ても、BBAとか呼ばないであげてほしい。
ますます進んじゃうからね。
エスカレーターに乗って、あっさりてっぺんに着いた。
人はまばら。
観光客たちもここまでは来ないらしい。
よきよき。
↑オマエも観光みたいなものだろう、と自分でも思います。
混んでないというのは素晴らしい。
せっかくなので、あちこち見て回る。
街並みがきれい。
冬空には、星。
東の空の地平線近くには、月が上がってきていた。
しばらく満喫して、最後、なんと途中からエレベーターまであることを知った。
お帰りはエレベーターでさくっと。




