洞窟、こうなりゃヤケだ
危ない!
予約忘れるところだった。
「レーカルさん。僕は出ますけど、もしやられそうだったら、僕に注意が向いている間に逃げて下さい」
ヘシオスはそう言って、馬車の扉を開き、
「はあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
雄叫びを上げなら、盗賊たちに突撃した。
ヘシオスは、自分の必要性がかなり薄いような気がしたので、色々と不安やらがあって、ストレスがたまっているのである。
それはもう、ヤケになって、剣1本で突撃するほど。
「っ!?なんだコイt、うぎゃああぁぁ!!??」
まずヘシオスは、目の前に居た盗賊を切り倒す。
いくら魔法が使えなくて、頭の方もちょっとアレな無能(言い過ぎ)だからと言って、剣が全く使えないわけではない。
というより、一般人から比べれば、かなり使える方である。
今のヘシオスは、剣だけでサンドスネーク1体と渡り合えるくらいの実力は持っている。
サンドスネークはBランク。
そして、目の前に居る盗賊たちは、大抵DランクかEランク。
強いヤツは盗賊にならない。
なぜなら、高冒険者になったり、兵士になったりするからである。
高ランクの冒険者は3つほど依頼をすれば1年生きていく程度の金は稼げるし、兵士だって給料はとてつもないほど高い。
さて、Bランクがどれほど強いかという話なのだが、BランクはCランクが100人分お強さ。
そして、CランクはDランク100人分お強さなので、
BランクはCランク1万人分の強さと言うことだ!
さて、もちろん盗賊が1万人以上いるということはないので、
「ぎゃぁぁああ!!!???」
「何だよこいつぅぅ!!????」
「化け物めぇぇ!!!!」
盗賊たちは叫ぶが、叫び終わった後には、この世から消え失せていた。
瞬きする間に数十の首が飛ぶ。
そんな状況だった。
「怖い!怖い怖い怖いぃぃぃ!!!」
因みにヘシオスは、かなり精神的に追い詰められている。
今までずっと洞窟に引きこもっていたため、自分の正確な強さを知らないのだ。
ヘシオスの中で、魔法を使えない自分は、どちらかと言えば弱い。
と思っているため、ヘシオスはとても怖がりながら戦っているのだ!
「ぎゃあぁぁぁぁ!!!沢山いるぅぅぅ!!!……って、あれ?もう、いない?」
ヘシオスがキョロキョロと周りを見回す。
すでに盗賊たちは全滅していた。
ヘシオスによって、全員首をはねられていたのである。
辺りには、真っ赤に染まった土の地面が。
「おお。ヘシオスさんはかなりお強かったんですね」
後ろから突然駆けられた声に、ヘシオスは驚いて飛び上がる。
「あなたに付いてきて貰って正解でしたよ」
そういうレーカルの目は、少し真剣なモノを感じられた。




