洞窟、必要性が薄まる
「無能ホイホイ ~洞窟をダンジョンだと勘違いした無能な冒険者や勇者や魔族がやってきた~」
に変更するつもりです。
さて、ヘシオスたちは、辺境を目指して旅をするわけだが、そんなに簡単に行けるわけでもない。
なんと言ったって、ヘシオスたちの居る国は広いのだ。
首都であり、中心地である教都から辺境まで行くのに、村や町を10以上は経由する必要がある。
村から村まで行くのに4かは掛かるので、1ヶ月は辺境に行くまで必ず掛かる。
「次の町、何か有名なモノありますか?」
ヘシオスはレーカルに問う。
ガタガタ。
ヘシオスたちの座っている場所が揺れた。
それも当然だろう。ヘシオスたちは現在場所で移動しているのだ。
因みに、馬車の料金は全額レーカル持ちである。
レーカルの財布に多大なダメージを与えるヘシオスであった。
(戦闘で活躍して、レーカルさんの役に立たないとなぁ)
「次の町は、教都の食料を作るため、農業がとても盛んです。だから、美味しいモノなどが多いはずですよ」
レーカルは揺れる馬車の中、ぼんやりと外の景色を眺めながら言った。
「美味しいモノ!コレは、僕も沢山仕事してお金を稼がないと行けませんね」
ヘシオスは冒険者活動をしてお金を貯めようと心に決めた。
ヘシオスは冒険者として登録しているが、現在は活動できない。
なぜなら、冒険者カードというモノを紛失しているからだ。
冒険者カード。
それは、冒険者の身分証明書のようなモノ。
のはずなのだが、冒険者ギルドに行けば何の書類も胃作らずに無料で貰える。
ガタンッ!
突然、ヘシオスたちの乗っている馬車が大きく揺れた。
「な、何が!?」
ヘシオスは急いで窓から周りを見回す。
そこには、
「レ、レーカルさん!大変です!盗賊に囲まれてます!!」
ヘシオスたちの先には、顔を布で覆った盗賊たちの姿が。
「あぁ。運が悪いですね。金銭で解決できれば良いんですけど」
レーカルは眉間にしわを寄せて呟く。
盗賊。
町から町の間によく潜んでいるが、教都近くには少ない。
そのため、今回襲われたのはかなり運が悪かったと言えるだろう。
「レーカルさん!僕は行きますけど、安心してくダサいね!」
ヘシオスはそう言って、手を馬車の壁につける。
そして、
「『ストーム』」
魔法を唱えた。
だが、
し~ん。
何も起こらない。
魔法が発動しないのだ。
「あ、あれ?『ダークボム』『ファイアランス』」
幾つか魔法を唱えるが、どれも発動しない。
「も、もしかして」
そこで、ヘシオスはある結論にたどり着いた。
ヘシオスが魔法を使えるのは、場所特性である、『万能魔法』のおかげ。
そう。場所特性のおかげなのだ!
つまり、今居る場所は、ヘシオスの洞窟の場所特性は使えない。
「僕、必要無かったのでは?」
魔法を使えてかなり強いからレーカルの役に立つと思っていたが、魔法は使えないし、金はないし、自分は足手まといなのではないか。
そんな考えまで頭をよぎる。




