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洞窟、チャンスを掴む

ゲット、チャンス!エンド!ラック!(分かる人は同世代かな?

「こんな、モノが、残っていた、とは、、」

見えるようになった目の先には、血だらけのオディールが立っていた。


オディールの両腕はなくなっており、顔も上の3分の1ほどが消えていた。

だが、それでもオディールは死んでいない。

オディールの防御力と再生能力の高さがうかがえる。


ヘシオスはその光景を見、すぐにオディール殺害へと動き出す。

そして、そうしながらも何が起こったのか考えた。

ヘシオスの頭には、ここまでの事態を起こすことのできるモノはない。

オディールに受賞を追わせる能力など知らないのだ。


「『アイスランス』『ウィンドランス』『サンダーランス』」

ヘシオスは確実にダメージを与えられる魔法を連続で使用する。


そうしながら考えていると、ヘシオスは、やはり巻物によるモノなのではないかと思い至った。

もし、勇者がオディールたちの敵であるなら、オディールに通用する力を思っていてもおかしくはないと思ったからである。

オディールも、勇者が邪魔だったと言っていたし、その可能性が高いだろうとヘシオスは考えた。


さて、考えることはできていたモノの、だからといってヘシオスに余裕があるわけではなかった。

魔法でダメージを与えてはいるものの、相手の再生能力の方が上回っており、傷が少しずつ元に戻っているのだ。


だからこそ、ヘシオスは勝負に出た。

勇者の少年が、死んでも作ってくれたこのチャンスを逃がしたくはないから。


「はぁぁぁ!!!」

ヘシオスは、力任せに剣を横になぎ、オディールを吹き飛ばす。


吹き飛ばし、それに追いついたらまた吹き飛ばす。

ということを繰り返し、オディールの体内に衝撃を与えることを目的として攻撃し続けた。

吹き飛ばしは数十回行われ、いつの間にかヘシオスたちは蓋の開いた宝箱のある場所まで来ていた。


「クフフフッ!あなたも頑張りましたが、それもここまでです」

すでにオディールは回復しきっていた。


ヘシオスの攻撃により、再生する時間を遅らせることはできたものの、残念ながら極性を上回る攻撃はできなかったのだ。

オディールは魔法を使い、ヘシオスの体を硬直させる。

そして、そのがら空きな腹へ鋭い蹴りを放った。


「グハッ!」

ヘシオスは血を吐きながら、壁にぶつかる。


そうして、全身から力が抜け、ぐったりとしてしまった。

全身から痛みが起こり、魔法を唱えることさえかなわない。

オディールは笑顔でそんなヘシオスに近づき、


「なかなか楽しかったですよ。ただ、そろそろ時間切れです。死んで貰いましょう」

そう言って、ヘシオスに壁ドンのようことをした。


状況が状況でなければ、一部の女子が沸いたかもしれない。

そんな胸きゅんなことをしたときだった、

オディールの手が、ボコッ!と壁に埋まった。


「ガァァァ!!!!」

その一瞬の好きを逃さず、ヘシオスは力を振り絞って最後の攻撃を行った。


捨て身のタックルである。

ただ、そのタックルは、オディールが手を引き抜こうと力を入れた方向と同じだったため、


「うおっ!?」

予想以上の力を発揮した。

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