洞窟、灯台もと暗し
活動報告への感想へ返信ができない!?
感想への返信を貰う事のうれしさを知ってしまった作者としては、申し訳ない気持ちになります。
「、、、え?勇者?」
去って行く少年を、サリーは呆然と見つめていた。
「・・・」
呆然とするサリーとは逆に、ヘシオスは何かを考え込んでいる。
ヘシオスは、少年も勇者であることをなんとなく気がついていたのだ。
この世界において、勇者は1人だけではない。
ヘシオスが知る限り、現在勇者は3人いるはずだ。
それに敵対する魔王は30人以上。
元々は勇者は2人だけのはずだった。
だが、30人の魔王を2人だけで殺しきることは無理だと言うことで3人目が召喚された。
ただ、召喚方法も不完全で、先に召喚されていた勇者たちとのレベル差が激しかったため、3人目の勇者はあまり勇者としての活動はできていなかったと、ヘシオスは聴いていた。
「あんな少年が、戦わされてるのか」
ヘシオスは複雑な気持ちでつぶやいた。
いきなり知らない世界に召喚されて、無理矢理戦わされている初婦年お気持ちや、そんな少年に頼るこの世界の情けなさなど、いろいろなことを考えた。
ヘシオスはため息が出そうになる。
「あ、あの、ヘシオスさん!あの子が勇者だって本当ですか!?」
サリーはヘシオスの複雑な心境など知らず、少年が勇者であることが真実かどうか尋ねてきた。
「さあ?でも、3人目の勇者は召喚された時点でステータスが子供と同じくらいだったって聴いたけど。子供だったらそれも納得だね」
ヘシオスは正解とも不正解とも言わない。
ヘシオス自身が正解かどうか知らないからな。
ただ、その答えをサリーは正解だと捉えたようだ。
「そ、そうなんですか。あの子が、勇者、、」
またサリーは意識がどこかに飛んだ。
そして、しばらくしたらまた意識が戻って質問して、また意識がどこかに飛ぶ、ということを繰り返していると、少年が戻ってきた。
何も成果を得られず歯がゆいだろう、とヘシオスはかわいそうに思ったが、
「あの!何ですかここ!?ここ、洞窟じゃなくてダンジョンじゃないですか!?」
少年は興奮した声で言った。
それをきい他ヘシオスとサリーは顔を見合わせ、
「「、、え?」」
「え?って、もしかして知らなかったんですか?その辺の観たことのないモンスターはたくさんいますし、宝箱なんかもいっぱい!」
少年は体を使ってみてきたモノのすごさを全力で表現している。
洞窟内は暗いので、ヘシオスたちが洞窟内を探索することはなかった。
だが、知らなかったからと言ってそんなことを信じることはできなかった。
まさか、自分たちの周りをモンスターがうろついているなんて。
「いや、でも、モンスターなんて観たことも声を聴いたこともないんだけど」
サリーが自分の記憶をたどりながら言う。
「あぁ。じゃあ、見た方が早いですね。『ライト』」
少年は魔法を使って、辺りを明るくした。
今まで見えなかった地面や天井、壁がはっきりと見える。
サリーはそれを見て面白そうにキョロキョロとしている。
だが、ヘシオスは固まっていた。
そして、しばらくして驚きの声をあげる。
「これは、古代文明の遺産!ってことは、ここは古代文明系ダンジョン!?」




