洞窟、「チートだ!チート!!!」
若者たちはチートをしているんじゃないかと疑いたくなります。
ここまで追い抜かれてしまうと、ねぇ。
《洞窟視点》
「ヘシオスさん!大変です!」
サリーが大声を出す。
その右手には、入口方面を映し出す画面が握られていた。
「また、冒険者が来たの?」
ヘシオスがいつものことのように返した。
冒険者たちにかなりなれてきてしまっているのである。
まだ、冒険者はたったの4回しか来たことないのに、なれたのである。
「それが、、、」
サリーは言葉を詰まらせた。
どう説明すればいいの川からに、といった感じである。
ヘシオスは不思議に思い首をかしげた。
その様子を見たサリーは、口で説明するより見せた方が早いと思い、画面を手渡した。
ヘシオスは受け取り、一体何事かと画面を除いた。
そこには、
「っ!?」
ヘシオスの身体に緊張が走る。
なんとそこには、
「魔族!?」
魔族がいたのだ。
調度、魔族たちが洞窟に入るところで、ヘシオスは起こることを見逃さないように目をこらした。
魔族が入ってくると、ゴブリンたちが一斉に駆け出す。
だが、
「ひざまずけ」
魔族がそう言いながら手を前に出す。
すると、
ズザザザザザッ!
ゴブリンたちが一斉に膝をついた。
その光景を見たヘシオスもサリーも目を丸くする。
その様子は、まるで種族間の上下関係を表しているようだった。
魔族。
それは現在、人間と敵対している種族。
魔王というモノたちが指導者であり、その者たちの力は圧倒的である。
現在、魔王は40人ほどだと言われているが、本当かどうかは分からない。
「このダンジョンに、暴走の魔力を入れなければ」
「できれば成長する前にやっていきたかったんだがなぁ」
魔族はそのまま「ひざまずけ」の一言だけで2階層のサンドスネークも3階層のポイズンフロッグも動きを止められる。
その様子からは勝利の道筋など全く見えなかった。
「おいおいおい!無理じゃない!?どうやって勝てば良いの!?」
ヘシオスが目を血走らしながら焦る。
数日前はサリーに攻略されるのは問題じゃないと言ったものの、ここまで一方的だと今後のことも心配になって焦るらしい。
「、、、これは、何が目的なんでしょうね?暴走の力がどうとか言ってましたけど」
逆に今回はサリーが落ち着いていた。
まだ1度も殺生が起きていないから、このまま争い無く済むんじゃないかという期待があるようだ。
魔族はそのまま、10階層まで「ひざまずけ」だけで進んでしまった。
だが、やっと11階層で「ひざまずけ」の通じないモンスターが現れた。
それは、
「「「「ギャオォォォォ!」」」」
うなる轟音。
思わずヘシオスたちも耳を塞ぐ。
頭からは数本の角が出ており、背中から翼が生え、口からは火を吐いているが、その凶悪な特徴に反して、見た目は馬のようである。
「なるほど。ホーリーホースか」
煩わしそうに魔族がつぶやく。
馬の名前はホーリーホース。
馬系のモンスターの中では最強と言われる種族だ。
ホーリーホースの特徴は状態異常を無効化すること。
そのことから、魔族の「ひざまずけ」は状態異常であることが分かる。
が、そんなことを考えてはいられない事態が発生してしまった。
「ヘシオスさん!今度は冒険者が来ました!!」




