洞窟、虫化を諦める
質問。
クローンについてどう思いますか?
《洞窟視点》
洞窟では、長い間争いが起こっていた。
争いが始まってから約3時間経過したが、決着はつかない。
「、、はぁはぁ。しぶといですね」
「くぅ。なんで僕の意見の有効性が分からないの!」
サリーとヘシオスの虫化についての議論が、長いこと続いていた。
ヘシオスは虫化を有効的であるとして賛成。
サリーは見た目がキモいとして反対していた。
かなりの時間言い争っていたため、2人とも疲れ切っていて肩を上下させている。
「、、、分かりました」
サリーが諦めたようにつぶやく。
それを聞いて、ヘシオスは目を輝かせた。
ヘシオスの勝利が確定した。
とでも思っているのだろう。
「じゃあ、虫より効果的に能力を上昇できる者を探せば良いんですね?」
「、、、ほぇ?」
飼ったと思っていたヘシオスは、次にサリーの口から出てきた言葉の意味をしばらく理解できなかった。
完全に予想と違う言葉である。
だが、一瞬で思考を切り替え、反論を考える。
「、、虫より効果的強化できる者って何?」
「それに、そんな者があったとしても虫みたいに手軽に使えなきゃいけないんだよ!」
「そうですね」
「何か良いモノ、ありませんか?」
「そんな都合の良いモノ、あるわけが、、、」
そこまで言ってヘシオスは口を紡ぐ。
思いついたのだ。
いや、思いついてしまったといった方が良いだろう。
虫より効率的に強化できて、虫のように手軽に増やせるモノを。
「人間、かぁ」
「っ!?あなた本当に人ですか!?」
「同族を殺すなんて!!」
へそ巣のつぶやきに、サリーは目を見開いて反応する。
サリーとしても予想外の言葉だったのだろう。
確かに虫よりも強いし、1度入って来さいすればいくらでも増やせる。
強化にうってつけの存在だろう。
「なら、やはり虫で良いか?」
「え!?、、あぁ。そういう2択になるんですね」
「うぅん。強化に使う人間は召喚された人間で、その人間は作り物。なら、本物の人が死んでるわけではないから問題ない?、、いや、でも」
虫と人間のどちらにするかと迫られ、サリーは腕を組んで悩み始めた。
倫理的なものが絡んでくるから、とても難しい問題なのである。
そこに、ヘシオスはさらに追い打ちをかける。
画面を取り出し、
「あと10秒で決めないと、決めるまで虫を召喚していくぞぉぉ」
「え!?10秒!?ちょ!」
「はい、10~、9~」
「あぁ!もう!どうしよう、、、」
ゆっくりとヘシオスのカウントの声が響く。
サリーは何かをブツブツとつぶやきながら顎に手を当てて考える。
そして、残り1秒のところで、
「人間で!人間で行きましょう!!」
「でも、使うのは召喚した人間だけにして下さいね!!」
「ΟK」
人間が使われることが決まった。
そこでヘシオスは、早く人間が来ることを望むのであった。
それに答えるように、
コツコツッ。
足音が響く。
そして、背の高い人間が画面に映った。
両手に1つずつ弓を握っている。
「ここが新しくできたダンジョンかぁ」
「さて、さっさとこんなところ攻略して、ランクを上げてやるぜぇ」




