洞窟、ただの地獄へとなる
地獄ってあるんですかね?
「、、、あぁ。みんな死んじゃった」
ヘシオスは悲しみで顔を暗くする。
その心を移したのか、周りは暗くなっていた。
まあ、元々暗いのだが。
だが、そう思えるほど
ヘシオスの心は暗い。
ポンッ。
ヘシオスの肩に手が置かれる。
サリーはヘシオスを慰めようとする。
「まあ、気を取り直しましょう」
「またしばらくすれば、きっと新しいゴブリンが住みますよ」
「、、、そうだといいなぁ」
「でも、せっかく研究所まで作ったのに、こんなことで死んじゃうなんて」
ヘシオスはしばらく膝を抱えていじけていた。
サリーはそれをしばらくなだめていたが、だんだんと飽きてきて、画面を見始めた。
しばらく読んでいると、あるものを見つけた。
「ヘシオスさん!これどうですか!?」
「ん?どれ?」
ヘシオスが渡された画面を見つめた。
そこに書いてあったのは、召喚について。
召喚。
モンスターを呼び出すこと。
それが、洞窟にも可能だと書いてあるのだ。
「え!どうするの!?」
ヘシオスは画面を1文字逃さないよう、顔をぐっと近づけて読む。
目が悪くなりそうな、ストレートネックになりそうな距離である。
そんなものはこの世界にはないのだが。
「、、、ん~。まだできないのかぁ」
ヘシオスが読むと、今の状況ではできないことが分かった。
召喚には条件と、対価が必要であった。
今の洞窟には、残念ながらどちらも存在しなかった。
まず条件。それは召喚する生物が洞窟内にいること。
ドラゴンを召喚したければ、洞窟内にドラゴンがいなければならないと言うことである。
今、洞窟にはモンスターが全て死んでしまって存在しないため、条件に当てはまらない。
次に対価。
対価は金。
どの種族の通貨でも構わないが、現金が必要である。
かかる費用は召喚するモンスターの強さに比例する。
「ゴブリンがお金なんてものを考えられるとは思えないから、お金なんて落ちてないだろうしなぁ」
そう思いながら、召喚の欄から現在洞窟内にある金額を確認する。
そこには、予想通り、
大きく0という文字が映っていた。
「ねぇ。ヘシオスさん」
「現金については私にアイディアがあるんですけど」
「ん!?本当に!?どんなの?」
ヘシオスの心がまた落ち込みはじめていると、サリーが話しかけてきた。
どうやら、対価についての提案があるらしい。
ヘシオスは希望を持ったのかまた顔を上げた。
「私たちで通貨を作りません?」
「、、、へ?」
ヘシオスの思考が一瞬停止する。
だが、すぐに表情が明るくなったら。
どうやら意味と、そうすることの利益を理解したらしい。
「ん?でも、結局その通貨の現物がここにないといけないんでしょ?」
「そんなものある?」
「ありますよ」
「これにしません?」
サリーはそう言いながら足下からあるものを拾って、ヘシオスに放った。




