麗しいものには麗しを
目々娘と勇利は分かれ道に着いた
「こんな分かれ道は無かったはずだが」
「どうするの?二人で行く?」
「んー...二手にわかれよう、俺は右、目々娘は左だ」
「あいよ」
目々娘は勇利に従うのは不服だが、それが最良だと感じた
「じゃあ、無事にまた会おう」
「あーお節介ね、あんた」
目々娘はどんどん進んでいき、開けた場所に出た
「....はぁ、誰?」
視線を感じた目々娘は立ち止まり、そう言った
「あなた...私のバーニちゃんを、麗しのバーニちゃんを傷付けたわね」
木の陰から妖精が表れた
「バーニ?誰だっけ?」
「美しい銀髪に、美しく華奢な腕、足...見ているだけで狂っちゃいそうなあのかわいい目、おっとすまん、鼻血が」
妖精は鼻を拭った
「たぶん私、やってないわよ」
「はぁっ?!さっき麗しのバーニちゃんをスト...じゃなかった、見ていたらくそみたいな霊が麗しのバーニちゃんに石を投げて、あんたが殴る蹴るの暴行、頭悪そうな医者があの麗しのバーニちゃんの美しくスベスベな肌に針をっ!」
「うわ...見てたなら助けてあげれば良かったんじゃない?」
「あのクソ妖精神に接触禁止命令出されてんのよ!」
そこは律儀なのか、そう目々娘は思った
「じゃあ、私は忙しい...言葉は伝わらない見たいね」
「私はニング、麗しのバーニちゃんと...」
「あー黙れ黙れ、やるならとことんやるわよ」
ニングは木の棒を拾った
「バーニファイアー!」
「うげぇ、能力まで同じか」
「これは苦節数十年....麗しのバーニちゃんを近くで見て、触って、舐めて、接触禁止命令出されて、我慢できなくて、舐めて、舐めて、舐めて!」
「あんた早口過ぎるわね、ビタミンとりなさい、家のトマト美味しいわよ」
目々娘は刀を構えた
「はぁ!」
ニングは木の棒から火の玉を飛ばした
「はっ!」
目々娘は火の玉を斬ったが
「数が、多いわね...くっ!」
目々娘は火の玉が命中した
「どうだ!これが私と麗しのバーニちゃんの『愛』だ!」
「その『麗しの』って短縮出来ないの?」
「麗しいものには、麗しの、美しいものには、美しい、それ相応の言葉がつくのよ」
「じゃあ私には何がつくのかしら!」
目々娘はニングが話している間に間合いをつめて、ニングを斬ったが
「わっ!危ない!」
ギリギリでかわし、服が少し切れた
「好きなのは良いけど、盲目になりすぎるとよくな...」
「この切れ方...すんごいえっちじゃない!このイメージを忘れないように....あっー鼻血がっ!鼻血がっ!」
「すごいメンタルね...」
「なあ...名前は何て言うんだ...」
「うっ...目々娘よ」
「なあ...目々娘様ぁ...もっと切ってくれよ...」
じりじりとにじりよるニングに目々娘は三尾地と戦った時異常に恐怖を覚えた
「ああ!めんどくさいわね!」
ニングを切りつけ、ニングの体から血が出た
「ふっ...いいっ!もしあなたがバーニちゃんならと思うと...やられたいっ!バーニちゃんに!殺されたい!」
目々娘は引いた
「うっ...ああ!」
致命傷を狙った切り方をしたが、それをかわし、こちらに向かってきた
「うわぁぁぁぁあ!」
顔がよってきたので、殴ってしまった
「うはぁぁぁぁぁ!いいっ!私は痛みを超越したっ!麗しのバーニちゃんにも顔面を殴られて今みたいに鼻血を...」
目々娘は勇利にダイオキシンでも打ってもらおうときた道を引き返そうとしたが
「おっと...帰さないわよ、もっと私を傷つけなさいっ!」
「こっ....怖いっ!」
目々娘は刀を飛ばし、その場に尻餅をついた
するとニングが目々娘の飛ばした刀を拾った
「ふふふ...」
ニングは目々娘に刀を向けた、持つ方を
「駄目じゃないか...これは目々娘様が私を傷つける為の大切な道具だろぅ」
「いや、本当にごめんなさいっ」
「いやいや...」
「キャアァァァァァァァァ!!!!」
目々娘の叫び声が響いた
「はぁ...はぁ...」
「ふふっ...麗しのバーニちゃん...」
ニングは血だらけで倒れた
「....忘れよう」