繋詩:冬から春へと
「鬼に家破壊された」
「里から追放されてる」
レピスンと那岐は目々娘に向かって言った
「....だから何よ...」
「おいおい、杯を共にした仲だろ!」
「この神社に沢山部屋あるし」
宴会の次の日、勇利と三尾地は神の仕事があると自分の家に帰っていった
「別にいいけど、掃除はあんたらの仕事ね」
「「やったあー!」」
目々娘の住んでいる神社は土地が広く、畑や原っぱ等がある
「敷地内に家を作るつもりだったのね...」
目々娘が許可を出してから一時間、レピスンと那岐は目々娘と三尾地の戦いで折れた桜の木の破片を原っぱに持ってきた
「エコでしょう!」
「ついでに畑仕事もやってもらおうかしら」
「あの広いのを....」
レピスンは紙に書いた図面を開いた
「ふふぅん!どうだ!」
「おお!すげぇ!」
「時間かかりそうね、まぁ精々頑張りなさい」
その時、原っぱの反対側から元気な声が聞こえた
「目々娘さん、道場破りの私です!」
「麗々か、明日にしてくれない?」
「何を...お二人は?」
麗々と呼ばれたお札を身につけた少女は那岐とレピスンに興味をむけた
「鬼と妖精ですか!立派な角ですねぇ...」
「そうだろう!」
那岐は誇らしく言った
麗々はレピスンのもつ図面を覗きこんだ
「お家作りですか...楽しそうです!手伝わせて下さい!」
「ふふ、そうね」
材木の上に目をやると三尾地が立っていた
「げぇ、あんたもう『全神』への反省文書かなくていいの?」
「勇利にやらせてるわ、あの子は万能だし」
「神様!三尾地様ですね!」
「ん?あー榊原麗々じゃない、神奈は元気?」
「元気です!」
「それより何しに来たのよ」
「お家作りの手伝いよ、暇だし」
「おお!四人でやれば直ぐに終わるな!」
「でも三尾地、あんた人間以外に手を出したらダメじゃなかったっけ?」
「確かに、三尾地様は人間の神ですしね」
「神の力を使わなければ大丈夫よ、妖精の神は動く気は無いだろうし鬼の神はめっちゃ多忙だしねぇ」
「あっそ、じゃあ頑張ってね」
「えー目々娘さんもやりましょうよー」
「私こたつちゃんとイチャイチャしなきゃいけないのよ」
目々娘はそういい、本殿に帰った
「よしっ!やるぞー!」
「「「おー」」」
「....思い付かん...」
「また三尾地ちゃんにやらされてるのね」
「全神様、叱らなくて良いのですか?」
「どうせあの子は叱られて更正するほど腐ってないわよ」
「そうですか...」
「私がやるわ、勇利ちゃんは帰っていいわよ」
「はい、ありがとうございます」
「全く、自分に自分への反省文を書かなくちゃいけないなんて」
「すみません」
「良いのよ!楽しいし」
何でもないようなことが~
次は頑張って明日出します!