神霊事変
「今年も綺麗ねー」
家の神社の縁側に三尾地と勇利が座っている
「どこの木もおんなじじゃない」
一本の大きな木を見つめる三尾地にそんな言葉を投げ掛けてみた
「違うのよ、『紅葉は八千代台神社』っていうもんよ、そこら辺の木とは全然違う美しさ...」
どれもおんなじにしか見えない
「早く帰れよ、閲覧料とるわよ」
「本題はそんなことじゃないとわかってるだろ、目々娘」
確かにおかしなことに気付いている
「わかってるわよ『神霊』ね」
「で、お願いよ~目々娘、勇利といってきて」
炎鬼との戦いで痛手をおった勇利だけでは無理と判断したか、私に頼る三尾地
「でもこれは明らかに異常ね、正直、誰の所業かわかってるわよぬ?」
「ああ、三尾地様とは違う神の所業だろう」
「でもこんな下らないことする神はいないわよ」
「いるわよ」
「誰?」
「あんた」
私は食べようとしていた三色団子を三尾地にむけた
「確かに三尾地様はやりそうだが今回は違うな」
「あれー?勇利ちゃん?一応私の部下よね?」
そんなことはどうでもいい
今回の神霊は数千、いや数万いる
たしかにこの間の武神ほど強い気をもつ奴は私が読める範囲にはいない
あまりに大きな気や本来の力を隠していたら私や三尾地にもわからない
いくつもの神霊がいるから隠してる奴がいてもおかしくはない
「三人で行ける?」
「あ、私行けないわ」
「何で?」
「説教」
またやらかしたようだ
実際三尾地と出会ってからほぼ毎日全神から説教をうけている
「すまんな目々娘」
「いや、めんどくさいな...害はないわよね?」
「今のところはな、でも一秒後が平和とはいえない」
「そうね...仕方がない...麗々にでも頼る?」
「いや、たぶんいてもいなくてもかわらんだろ」
確かに私と同じ時期に霊妖鬼になったが、才能が無いのか強さは上がらず神からの直接の支援が無ければ直ぐに死んでしまうようなか弱き人だ
「那岐は?」
「鬼の国に帰った」
「レピスン」
「麗々よりも弱いし要らない」
「私がずっと後ろにいるのにすごいね、めっちゃ言う」
後ろのテーブルでお茶を飲んでいるレピスンが言った
「とりあえず二人か...」
無視されて落ちこんでいるレピスンを三尾地が慰める
「あんたすぐ負けるわよね、勝率0割」
「いいぞ、いまやりあっても」
「とりあえず仲良くしながらいってきて!」
三尾地が仲裁した
たまに神みたいな事をしたりするが基本的にはいい人だ
「あーい、行ってきまーす」
「分かる?」
「もちろんです」
「きっと目々娘も動くだろうな」
「恐らく勇利さんと一緒だと思いますが」
二人の少女は立ち上がった
「いくぞ氷華」
「いきましょう、焔」




