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春夏秋冬  作者: 水白イリヤ
12/22

焔の神

私が変態(ニング)を血祭りにあげたあと、少し先に進んだがその先はただの行き止まりであった

「おい、起きろ変態」

変態(ニング)をビンタした

倒してから五分位しかたっていないのに傷が消えている

しかも大爆発がどっかで起きてるし、めんどくさいことに巻き込まれているなぁ

「はっ!...なぁ、今のビンタもいいなぁ!教えてよ!その...」

「黙れ」

「それもいいなぁ!他にも『クズ』とか...」

こいつといると自分の行動ひとつひとつに後悔が産まれてしまう

「で、この暑さについて何か知らない?真面目に」

「わかった、そうだな、私はこの事変を神霊の仕業だと思っている」

真面目にという言葉に反応し、変態(ニング)はキリッとした表情になった

最初から真面目にと言えたならどれ程楽だったろうか

「んまぁ、それは私ももちろん分かってるわよ」

実際、勇利から伝えられなかったら分からなかった

「でな、それで最近近くで神霊が召喚されたんだ」

「ほう、でもそんなことなんで分かったの?」

「強いていうなら『気の波長』が微妙に違っていたな」

『気の波長』...幼い頃にお姉から読み方を教えて貰ったが難しすぎて私には全くもって読めなかった

確かにコイツからはタダ者ではないオーラが感じられる

それはただマゾヒストって訳じゃないと今感じさせられた

「そうなのね、でも波長を読んだならどんな神霊か分かるか?」

「そうだな...」

「あっ!いた!目々娘!」

歩いてきた道から妖精バーニが現れた

....嫌な予感

「麗しのバーニちゃんっ!かわいいっ!」

「おねーさん!まさか目々娘に負けたのか!」

「負けたぁー!慰めてよー麗しのバーニちゃん!」

マゾヒスト妖精(ニング)はバーニにくっついた

「ねぇ聞いてよぉ麗しのバーニちゃん!」

「どうしたんだ!」

クソ妖精(ニング)はバーニに頭を撫でて貰っている

「おっぱ...へぶぅ!」

「ごめんなさい、足が出ちゃったわ」

気付いたらクソ(ニング)のほっぺを蹴っていた

「酷いぞ!おねーさんは何もしてないだろ!」

「あんた可哀想ね」

「うぇぇぇぇぇんっ!麗しのバーニちゃんっ!」

ごみはバーニの胸に飛び付き、服を脱がし始めた

「ちょっ!恥ずかしいぞ!」

「....『武神』..」

「え?」

「うわぁぁぁぁぁぁぁんっ!麗しのバーニちゃんっ!ああっ!いい匂いっ!」

一瞬真面目に戻った気がする

「じゃあ向こうに行くわ...がんばって...」

私は一刻も早く逃げるために全力で走った

その時、勇利が向かった道から出てきた幼い子供とぶつかってしまった

「いてて...うわぁ」

そこには鬼の仮面を被り、マントにくるまった子供がいた

「ごめんなさい..あ、今原目々娘ですね」

「あ、私結構名前がしれわたってるの?」

「少なくとも悪名ですけどね」

子供はマントについたホコリをほろった

「では、忙しいので」

子供はそそくさと走っていった

「....???」

めんどくさいことになってる

まあ気にしたら負けな気がするな

私は道筋に沿って走っていった

それから少し走っていくと開けたら場所に出た

「げ、三尾地」

そこには勇利と那岐の首ねっこをもっている三尾地がいた

「あ、目々娘~」

「とりあえずお前が犯人か」

私は刀を作り出し、三尾地に向けた

「たんま、たんま~」

「何よ、話ぐらい聞いてやるわよ」

「私じゃないわよ、そんな下らないことするように見える?」

「見えるからいってんのよ」

「やっぱりあなたがたは姉妹ね」

「?」

「とりあえず誰が犯人か教えてあげるわ」

それから少し三尾地の話を聞いた

「....因果応報ね」

「これで分かった!」

三尾地は胸を張っていった

すごく早いスピードで舌打ちが出た

「で、やっぱりあの寺に犯人がいるの?」

「イエスね、行くの?」

「お前は行かないの?」

「....勇利が心配ね」

真面目なトーンでそう呟いた

「この子がボロボロになったことは今までないから少し私も不安よ」

どうでもいいと思ったが何かシリアスな雰囲気を感じたから黙った

「はぁ...私一人で行ってくるわね」

「あ、待って」

「なに?」

三尾地は私の手のひらにふれた

「はいっ、できたわ」

手のひらを見てみると『冬』という文字が浮かび上がっていた

「なによこれ...涼しい」

今の今まで超暑かったが、体から汗がひいた

「季節の力よ、返しなさいね」

そう言いながら勇利と那岐を抱えあげた

「いってらっしゃい、神の祝福を」

「あーめんどくさいめんどくさい」

私は刀を持ち、寺に向かった

少し走っていくと暑さで倒れている妖精が沢山いる

「たいへん...はぁ....」

寺までの道には超長い階段がある

「なんでどこの寺や神社にも階段があるのよ...」

時間がかかるな...これでは氷霊が...

いや、いいこと思い付いた

もしかしたら冬の力で氷霊みたいな羽を作れるかもしれない

「はぁっ!」

冬の力を使って羽を作った

「どうだか...おお、飛べる」

少しだけ綺麗な羽に憧れていた...

私は階段の上を通っていく

階段をこえ、あと少しのところで羽が溶けてしまった

私は歩いて寺に向かった

寺の本堂の扉にふれた瞬間

「あっつ!」

かなりの熱さで火傷してしまった

「...はぁ..利き手が使えないのか...」

私は火傷した手を凍らせた

「直接肌に触れてると消えないのね」

私は『冬』と書いているほうの手で扉を開いた

「誰だ....」

そこには炎の中で頭を抱えている女性がいた

「誰でも良いでしょう、それよりこの暑さの犯人はあんたね迷惑よ、止めなさい」

女性はこちらを睨んだ

「暑くなければ生きられない...」

「それでもあんたには諦めて貰うのが私の仕事なのよ」

私は刀を右手でもった

利き手じゃないと持ちにくいな

「...戦いか...私は武神...戦わなければいけない定めか...」

武神を名乗る女性は炎に手を突っ込み、刀を作り出した

「似たような力ね...私は今原目々娘、かかってきなさい」

地獄のような空間で一時も油断を許されない時間が続く

「...しょせんなまくら刀だ...討ち入る隙も与えんっ!」

武神は突撃してきた

その炎の刀を刀で受けたが

火花をあげて、互いの刀が折れた

その瞬間、私たちは同時に刀を作り出し、同時に向けた

「....」

「やるな...思い出した...『四十七魂(忠臣の誓い)』を!」

そう武神が宣言した瞬間、武神の後ろから炎に包まれた刀が飛んできた

「くっ!」

その刀をかわしながら、武神に近付いた

「くそっ、多すぎる!」

1,20本は打ち落としただろうか、それでもあと倍以上ある

そして奇妙なことに、地に落ちた刀は自分から折れている

そんな刀たちに一瞬、視界を奪われた瞬間

「はぁっ!」

「くっ、はぁ!」

刀を向けて突撃してきた武神を刀で受けたが、受けきれずに刀が折れてしまった

「くそ」

刀を無くした瞬間に私に一気に『四十七魂』の刀が飛んできた

私は全ての気を集中する

呼吸ひとつひとつに全てをかける

「はっ!『最も攻撃的な(ソードオブシールド)』!」

自分の体の周りに刀を身に付け、鎧にした

そして『最も攻撃的な盾』は『四十七魂』を全て跳ね返した

「ふっ、やるな!いいぞ!もえあがってきたぁ!」

「そう、じゃあこれも生きぬいてみなさい」

私は『最も攻撃的な盾』を全て武神の方に飛ばした

「おもしれぇ!もっとこいっ!」

武神は軽々と刀を打ち落とし、私につかみかかろうとした

私はその手をギリギリでかわした

「やるわね、流石は武神」

私は刀を構えた

「「はっ!」」

刀と刀が幾度もぶつかりあい、火花をあげた

一瞬の隙、互いにそれを求め、互いにそれを最も気を付けた

しかしそんな隙が生まれるはずもなくそれは数十分続いた

ここで私は疲れから一瞬の隙を生んでしまった

心臓を狙った的確な刀が飛んできた

「死ねぇ!」

私は体を少し、ほんの少しだけ横にずらした

致命傷にはならなかった

「はあっ!」

私はみずから刀に刺さりに行き、武神の刀を破壊した

「くっ!コイツ!」

「うらぁぁ!」

全力のアッパーを喰らわせた

「ぐっ!」

そして刀を作り出した、肩から斜めに切りつけた

「ぎぁぁぁぁっ!」

武神は後ろに倒れた

互いね血が地面に滴り落ちる

「はあ、はあ、諦める?」

私は武神に刀をむけた

「いいや!思い出した、あとひとつ『耀かしい武人たちの栄光(歴史の栄光)!」

そう宣言した瞬間、武神の身体から火柱がたった

その炎は寺の天井を貫いた

「くっ、力が倍...いや、そんな生半可なものじゃない!」

私は直感でヤバイと感じ、後ろに下がったが

「なっ!」

それは昔、別の地球で見た記憶がある、『馬』という動物だ

武神はその馬に乗り、こちらに向かってきた

「はあっ!」

武神が振るった炎の刀をギリギリでかわしたが、馬の突撃に命中してしまった

「ぐはっ!」

私は壁にぶつかり、壁が破れた

背中に痛みが響く

しかし武神は攻撃の手をゆるめない

『最も攻撃的な盾』でガードするが

「無駄だ!」

武神の刀が近付いた瞬間、『最も攻撃的な盾』は溶け、私の胸をかすった

肉が焼ける音と強烈な痛みを覚えた

「ぐぁっ...」

私は武神の追撃をギリギリでかわした

『今回は力を貸さない、君が成長することが勝利に繋がる』

そんな声が脳内に響く

成長...出来るのだろうか、

そんな事を考えている内にも武神の刃は私に向かう

「イメージを...高めろ...」

忌まれ記憶、別の世界の記憶、争いの記憶

思い出した

作れる、だけどこれでは悲しみしか産まない

「オラァ!」

武神が降り下ろした刀をギリギリでかわす

仕方がない

私は右手に意識を集中する

思い出してしまった思い出したくない記憶

できた

「はっ!それは!」

「ライフルだ...勝つためには!」

引き金をひいて、馬に撃った

バキューンと聞きたくもない音が響く

炎で作られた馬は雄叫びをあげながら消滅した

武神は地に落ちた

「がっ!」

私は作ったライフルを消して、武神に刀を向けた

「諦めてくれ、どうせお前は死ぬ」

「ぐっ...」

「その必要はない」

背後から声が聞こえた

「...やっぱり神ね」

「消してたつもりだったに」

「お前は...」

「よろしく、今原目々娘、私は季奈よ、暴れすぎた霊を罰する者」

季奈は腰の鞘から刀を抜いた

「今の今まで何してたの?」

私は刀を消した

倒れていた武神は立ち上がった

「私の敗けだ、目々娘」

「それですまない、私はお前を消滅させなければならない」

「いや、この温度なら下げよう、敗けは死だからな」

武神は手を動かし、温度を下げた

「最期まで自分の名前は分からなかったか...お前と最期に戦えて良かったぜ」

その時、季奈が武神を切った

「がっ!がはっ!」

「お前っ!」

互いの刀は互いの首に向いた

「すまないねぇ、成果をあげる為だ、神としてはまだ千年ちょっとしかない幼神だからな」

「...ふざけないで」

「季奈様...ごほっ!」

「麗々!寝てろって言ったじゃない!」

季奈は刀を鞘に納めた

私も切りかかろうとしたがかわたされた

「霊奈様はどうしたの?」

「目に御札はってこっそり出ました...」

麗々は地面に膝をついた

「ごめんなさい目々娘さん、ごめんなさい...」

苦しみながらそういう麗々を見て落ち着いた

「じゃあね、弱き霊妖鬼」

「くっ...」

無力な自分に嫌気がさす

「はぁ...この傷...久しいな...」

武神はそう私に言った

「武神...様」

「目々娘、だっけな、強い人間だな...」

私は武神に寄り添い、手をふれた

「強い...私は何にも出来なかったのよ...」

「私を退治することなら成功しただろう...」

「...他に方法があったかもしれないじゃない」

今までの私に無かった言葉が出た

こいつに死んでほしくない、そんな思いがあった

「方法?これが最適だ、いつの時代、世界でも殺すことが世界を動かせる、私が生きてりゃ困る奴が多いだろ?武士は自分の幸せのために殺し、誰かの幸せのために死ぬんだよ....」

「でもっ!」

「ふっ...強く生きろよ!」

武神は炎を作り出し、木に放った

「さあ、死にたく無かったら帰れ...ここにいるべきはお前じゃない」

「っ...」

私は立ち去った、振り返ることなく

涙が流れている、いつ以来だろうな、お姉が居なくなった時も泣かなかったな

...泣くことは許されて居なかったな

幾分か走り、氷湖についた

「....」

「目々娘さん!氷華様が...」

「死んだの....」

「消えてしまいました...恐らく...死んでしまった...」

私は地面に両膝をついた

私は何にも救えなかった、いくつもの選択を間違え続けた結果だ

そんな私の心の中に「強く生きろ」という言葉が響く

そうだ、なよなよしている暇があるならまた新しい選択をしよう、たとえ間違えても正解に当たるまで戦い続けよう

「マセツとエーデルだっけ?王が消えた従者はどうすればいいか分かる?」

「...氷華しゃまの代わりに...」

私は立ち上がった

「代わりじゃない、あなた方が王になるのよ」

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