今の生活について
NO.001「世の中の人間は二種類に分かれる。
生に値するもの、死に値するもの。私には
全てが見える。…なに?そういうお前は
どうかって?知らんわ、そんなこと。まぁ
必要と、されてればきっと大丈夫でしょう。
少なくとも、腐れハンターどもは
不必要だかな。ハッ、ハッハッハッ……。」
グチャ。
塊が潰れる。
ベチョ。
それを引きずる。
ご主人様はこんな塊に用はない。
でも、なぜかこれを欲しがるのだ。
訳がわらかない。
でも、逆らえないのだから考えても
しょうがない。命令に背けば、
私も主人の一部となるのだ。でも、
それもいいかもしれない。
この単純とした作業の中に少しでも
楽しみを見つけられたら
少しは生きた心地がするのだろうが
残念ながらそんなものはない。
はぁー、と細い息を吐きながら
また作業に戻る。
これは僕の貧乏かつ、薄汚いいつもの一日。
くぅぁぁーん、と力任せに叩いた鉱石が
ぼろっ、とこぼれ腕に果てしない振動が
突き抜ける。
「がはははは、まだまだ持ちが甘いな
アストよ。」
「えぇ〜…」
こと豪快な笑い方をしてるのが
この炭鉱の労兵リーダーことオッさん。
に、指導されてるヒョロっちいのが、
この炭鉱に去年から居るスラム民の
アスト。つまり僕だ。
何でこんな汚い炭鉱で働いているかって?
そりゃこの国にカースト制度があるからさ。
割とむかしからあるこの〈ノア王国〉には
誰が作ったか厳しいカースト制があって
大まかに豪族、貴族、町人、そして我ら
貧民がいるわけだ。
豪族は正直働かなくても金が入るし、
貴族も裕福な暮らしをしてみんな腐ってる。
町人は自分が生きている間にどれだけ
昇進できるかでいつもピリピリしてる。
スラム民は必死に生きていつも大変だ。
まぁそんな訳でこんな所で働いているわけだが、孤児だった僕はお人好しのおばさんに
拾ってもらい、今度は僕が家を支える
ため働いているってこと。
まぁそんな事情で頑張ってるんだが…
こうして炭鉱で働いてみると見た目の変化は
少なくても割と筋肉はついてきてると
ここ最近は感じているような…
まぁそんな一瞬の思考目の前の壁
ぶつけると先程のような抵抗がなく
辺りが一斉にぼろっ、と崩れる。
相当な音がしたらしく、
「おいおい、一体どうしってんだ?」
頬を掻きながらオッさんがやってきて
フリーズした。そこにいたのは、
超大柄なオッさんを軽く捻り潰せそうな
真紅色のドラゴンだった。足が動かなかった
僕とは違い、オッさんは早く動いた。
手近にあったピッケルを握り、ドラゴンへ
突進した。オッさんの体当たりは古代の
生き物にも通用し、少しよろけた所を
ピッケルで滅多打ちにした。
そうなオッさんの猛攻に僕はただ
見つめることしかできずにいた。この行動が
後にオッさんを不幸にするとは知らず。
ひたすら滅多打ち攻撃をしていたオッさんは
フィニッシュを決めようとピッケルを片手に
持ち、高く広がる天井へ大ジャンプをした。
そして、その瞬間を待っていたかのように
ドラゴンはオッさんに照準を合わせる。
ちかっ、と怪しげな光が相手の口の中で瞬き
炸裂した。あまりの高温とオッさんの
雄叫びで、意識が遠のき倒れる。
そこからの記憶はない。
楽しんでいただけたでしょうか?
前書きが意味わからん、と思った人は
定期的に読んでください。わかった方は
コメントなどよろしくです!!
では有難うございました。
次回はいつ、投稿するかは不明ですが
結構、急ぎます。