エピローグ
エピローグ
「それで? 結局、仲直り出来たんだ?」
「はい! 美咲先輩のおかげです。ありがとうございました!」
夏休みも終わりが近づいてきた頃、私はいつもの喫茶店で美咲先輩に結果の報告をした。美咲先輩にもらったアドバイスに何度助けられたかわからない。全くもって持つべきものはいい先輩である。
「それは良かったねえ」
「はい! 今は三人仲良く話しますよ」
「へー」
美咲先輩が興味なさそうに返事をする。
「ちゃんと聞いてきださいよーもう……」
「いやさ、仲良くなれたのは良かったけど、大事なこと忘れてない?」
「大事なこと……?」
なにかあっただろうか……
「あんたは本当に抜けてるね。弟君の妹萌えの件、このままでいいの?」
「ああああああ!」
私は思い出す……そうだった……このままでは秋人と楓が間違いを起こしてしまう! 何とか阻止しなくては!
私は急いで家に帰る。
「おーおかえりー」
秋人が声をかけてくるが、私は適当に返事をして自分の部屋へ行く。そして、クローゼットの中から例の物を取り出して、身につける。これを着るのは何度目だっただろうか? もう覚えていない。だが、慣れた手付きで着ることができる。私は部屋を出て、秋人を探す。丁度秋とも部屋に戻るところだったのか、階段にいるのを見つけた。
「秋人! た……ただいまだにゃん!」
「……」
秋人が口を開けたままこっちを見ている。あれ? やっぱりなんか間違えた……?
「なにやってんの……?」
秋人が呆れた様に言う。
「え? なんだろ……」
「もういい加減わけのわからないことするのやめなよ……姉ちゃん」
姉ちゃん……? 今、秋人はそう言っただろうか? ……そういえばこの間、秋人に姉貴じゃなくてお姉ちゃんと呼んでと約束をしたのだった。すっかり忘れていたが、秋人はちゃんと約束を守ってくれていたのだ。
「秋人! もう姉ちゃんじゃなくてお姉ちゃ……」
「お兄ちゃん! 何してるの?早く部屋行こう!」
秋人の後ろから楓がやってくる。
「そうだな! 行こうぜ」
私を追いて秋人の部屋に入っていく二人。
「じゃあね、お姉ちゃん」
楓がいたずらっぽく笑いながら言った。
「あれ……なにこれ……?」
私の姉萌え作戦はまだまだ先が長そうだ……。




