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「賢明の野郎伝説」
賢明は壇上につくと、
「えー、
23番目のカミサン伝説だ
と僕が考えております野郎伝説をお話します。
昔、
野郎様という万能の神様のような仙人だか、
何者かわからない野郎様という存在が
一部の人間に信じられていました。
カミサン、カミサン、カミサン、
野郎様と何度も念じた後に、
何かをすると奇跡が起こるというのですが、
この伝説で困ったことは、
何をしたら野郎様が奇跡を起こしてくれるかわからないことでした。
そもそも、
嵐で沈没した船に乗っていた漁師5人が奇跡的に助け出されたことから、
その漁師の証言をもとに広がった話しで、
助かった漁師5人のやったことがそれぞれ違い、
また、
いくつもの行動をしていたことから、
何をすればいいのかわからなくなったのです。
実際、
漁師も海の中に放り出され、
救助ボートに捕まりながら、
どうにか救助船に助け出されたため、 数日、
寝込んだものや
既に気を失ったものもいたので、
どれが漁師が実際にやった行動なのかもわからなかったのです」
賢明はここで早くも持参したペットボトルの水を飲んだ。




