「賢明たちの作戦会議」
賢明の部屋にそのグループ全員が入って、
部屋の扉を閉めると、
「3人衆って意外に頭いいのねえ」
と
キミカが呑気そうに言うと、
「そんなこと言ってる場合じゃないぞ。
あいつらのうしろには、
もとめ先生がついている。
じゃないとああいう作り話しはできないな」
「そうねえ。
カミサンいたずらな生き物説から作った話しね」
「たしか、
それって山手線編じゃなかった」
と
意外にもネネが言う。
「へえ、
あんたちゃんと勉強してきたんだ」
と
キミカがまた呑気そうに言う。
「山手線編かあ。
あれは実は一番インチキくさいし、
いろんな亜種があるんだけど
あそこから3人衆があの話しを作るのは無理だ。
おそらく実在の事件と合体させたんだろうな。
こっちも一晩で一つ話しを作って、
残りはサヤちゃんの真カミサン伝説の論証で行こうか?」
「できるの、賢明君、
一晩で、もうひとつ、
あのくらいの話し、
向こうはみはるの続きもあるしねえ」
「へへへ、実はひとつあるんだよ」
賢明は笑う。
「さすが、賢明くん」
と
また呑気にキミカが言う。
「でもさあ、
審査員はひさめともとめ先生だから、
相当凄い話しじゃないと勝てないんじゃないかな」
と
ネネは言う。
ネネもひさめが永久のことで
自分のことを嫌っているのを知っているので
そういうことを言った。
「鋭い意見だけど、はっきり言うよ。
今回の敵はひさめちゃんでも、
3人衆でも、
みはるちゃんでもない。
もとめ先生さ」
「どうして?」
と
ネネが訊く。
「口でひさめちゃんが勝てる訳がないんだ」
「それはそうだけど、
まだ1対1じゃない」
「それに意見が別れたら、
ひさめちゃんの意見で決まるんじゃなかったっけ」
と
キミカが今度は言う。
「そこが落とし穴さ。
ひさめちゃんは内心、
3人衆とみはるちゃんの方を応援してる訳だけど、
しかし、
あの性格だから、
もとめ先生に鋭い意見を言われたら、
自分の意見を言い通すまでの度胸はないし、
下手に主張してバカだとも思われたくない。
だから、
結局、もとめ先生が勝つわけさ」
「さすが、賢明くん」
と
またキミカが呑気に言う。
「でも、
どうやってもとめ先生に勝つの」
と
ネネが訊いた。




