「キモ男三人衆のカミサン伝説12」
「まだ、続きがあるのか」
と
賢明が今度は半信半疑でケンタに訊くと、
「当たり前だろう。じゃあ、続けるぞ。
えー、老人が話した後からです。
ニタロウは老人の答えに対し、
「でも、好きな子を助けるためとはいえ、
間接的に人を殺してます。
いえ、本当のことを言うと彼女と付き合いたいがために、
ナナを間接的に殺したことになります。
決して小さな邪心ではありません」
「うーん、だから言うたろう。
カミサンにとっては許容範囲の邪心じゃと、
いいか、カミサンは悪魔でも天使でもない。
ただのいたずらな生き物じゃ。
人間がいうところの道徳観や価値観などそもそも持っていない。
気まぐれな生き物なのじゃ。
まあ、おぬしの頭じゃ理解するのは無理じゃろうな。
後は幸せに暮らせ、坊主よ。
わしも今回の一連のことで、
あまりカミサンのことは他言しないように決めた。
おぬしもわしが余計なことを話さなければ、
こうまで悩むことはなかったからのう。
だから、わしは今日この町を出ることに決めたぞ。
そして、もう忘れる。
おぬしはそうはいかんだろうが、
できるだけ忘れろ。
それから、おぬしももうカミサンの話しは他言するな。
よいな。じゃあ、達者でな」
と
老人は今までで一番やさしい顔でそう笑って言うと、
どこかに消えてしまいました。
ニタロウは心の中で思いました。
否定されたが、あの老人こそカミサンに違いないと」
ケンタが言うと拍手が起きた。




