「キモ男三人衆のカミサン伝説11」
しかし、
ケンタはにっこり笑うと、
「賢明も気が早いな。
話しはまだ終わりじゃないよ。
続けるぞ。
ニタロウは、
ナナの母親の言動と、
その後すぐ死んだという話しを聞いて
とてもびっくりしました。
ニタロウは、
何故、ナナの母親に殺されなかったのか、
不思議に思いましたが、理由はよくわかりませんでした。
そして、2月くらいたった、
ある日、ニタロウは、また、ばったり老人に会いました。
老人は笑顔で、
「よう坊主、だいぶ髪も伸びたのう」
と穏やかに言いました。
そのとき、
ニタロウはもしかしたら、
この老人こそカミサンではないかと思ったのです。
だから、
ナナの母親がバッドを持って走ってきたときも、
母親は転び、自分が助かったのだと思いました。
そこで、
ニタロウは正直に
「ご老人様、もしかして、あなた様がカミサンなのでは」
と
訊きました。
「あははは、そうじゃったら楽しいかもしれないが、わしは違う。
わしだって、助かっておるからのう。 もしかしたら、
そういうおぬしがこそ、
自分が意識していないだけで実はカミサンじゃないのかのう」
と
冗談で言うと、ニタロウは、本気にして、
「そうなんですか。
だから、僕はナナを間接的に殺したい
と思ったのに助かったのでしょうか?」
と
正直に自分の思いを言いました。
「それは、冗談じゃよ。
多分、おぬしもわしも助かったのは
邪心がたいしたことなかったからじゃろうな。
まあ、わしもおぬしもその考えていたことは
カミサンの許容範囲のもんじゃったのだろう。
しかし、
ナナの母親の邪心はひどかったから、
ああなったのじゃろう。
ニタロウだけじゃなく、
このわしまで殺そうとしたんじゃからなあ」
と
老人も率直に考えていることを答えたのでした」
ケンタはまたここで一息入れた。




