「キモ男三人衆のカミサン伝説9」
「えー、続けるぞ。
また、ナナの母親は、選挙演説の途中ですが、
たまたま、例の老人を見かけましたが、
やはりピンピンしていました。
そして、ついに選挙の日が来ましたが、ナナの事件が響いたのか、
ナナの母親の例の土下座事件が響いたのか、わかりませんが、
かなりの大差で前町長は落選したのでした。
他方、ニタロウも例の老人には何の変化もおこりませんでした。
結果に納得いかなかったナナの母親は例の老人を捜し回り、
数日後、見つけると、凄い顔で老人を睨みました。
「その顔はわしに文句があるんじゃなあ」
「もちろんですわ」と
ナナの母親は老人を睨みながら、
鬼のような怖い顔で言いました。
「わしは嘘はついとらん。
おぬしも無事だし、よかったじゃないか」
「嘘をついたじゃないですか。例の話しは作り話でしょう。
そのせいで、私の頭はこんなになり、
夫は選挙に落選しました」
「誰がそうせえと頼んじゃのだ?
誰がわしとニタロウに交際を申し込めと言ったんじゃ?
そして、誰が娘のことで土下座しろ
と言ったんじゃ。おぬしの猿知恵じゃろうが」
「それは...」
「おぬしには邪心が多すぎた。
カミサンはそれを見抜いた。
じゃが、おぬしの命までは奪わなかった。
娘が殺されているからのう。
わかったら、帰れ」
「一つだけ教えてください。
もし、あの時、私があなた様の言うとおりにしていたら、
ニタロウは死んでいたのでしょうか」
「さあ、タラレバの話しはわからん。
全部、カミサンが決めることじゃ、
不幸と言っても選挙に落ちたくらいじゃ、
それでよしとせえ」と
老人がそう言うと、
ナナの母親は納得できないらしく、
「インチキじじい、インチキカミサン」
と大声でわめきちらしましたが、
老人はそんな惨めなナナの母親を見て、
「女は怖いのう、カミサンがこれ以上怒らなければよいがのう」
と呟くと、
どこかに行ってしまいました」
ケンタはここでまた一息つく。




