「キモ男三人衆のカミサン伝説5」
たまおが、
そこまで話すと、
「次から、
ふうたよろしく」
と言ったので、
語り手はたまおから
ふうたに交代することになった。
ふうたは壇上にたつと、
「えー、
ただいまご紹介いただきました。
ふうたです。
たまおと違ってなまってませんのでよろしく」
と
挨拶したが、
「そんなのいいから、さっさと話せ」と
ケンタに怒鳴られる。
「わかったよ。
では、いきますよ。
ナナを殺した少女は逮捕され、
その少女の家族はいわゆる村八分となり、
やがて町を出ていきました。
ナナが殺されてからは、
ニタロウのクラスの生徒は
何もなかったかのように平穏に学校生活を送るようになりました。
ニタロウも最初は自分のせいだ
と良心の呵責を覚えましたが、
日が経つにつれ忘れていきました。
いじめられていた少女も次第にクラスに溶けこんでいきました。
しかし、
一人だけ今回のナナ殺しに疑問を持っている人間がいました。
ナナの母親です。
母親はナナがニタロウにプロポーズされたことを
凄く嬉しそうに話していたときから、
ニタロウの行為に疑問を持っていたのでした。
もちろん、
ナナには言いませんでした。
ナナにそんなことを言ったら、
悲しまれるどころか、
ナナの激しい気性から母といえども
恨まれて何かされるに違いないと怖れたので、
ナナには何も言わないでいたのでした。
母親は、
あのときナナに内緒で
ニタロウに真実を確かめに行けば良かった
と後悔していました。
もちろん、
ナナの自業自得と言えばそれまでですが、
母親なので、何かやりきれない気持ちが
日が増すことに強くなっていきました。
ある日、ニタロウがその少女と
楽しそうに話しをしているのを見たとき、
母親は確信しました。
ニタロウがナナの性格を知っていて、
故意にプロポーズしたのだと。
本当であったら、
自分の手で殺したいくらいでしたが、
母親には町長夫人の地位を捨てるようなことはできませんでした。
また、ニタロウに嫌がらせをすることも考えましたが、
町長選挙が近づいており、
ナナの一件で苦戦が予想されていたので、
そういうこともできないでたのです。 そのときです。
母親が恨めしそうにニタロウたちを陰から見ているときです。
変な老人が近づいてきたのは。
老人は母親にズバリ言いました。
「ニタロウがナナを殺したと思っているんじゃなあ」と」
ふうたはここで息を入れた。




