「賢明救出か」
賢明は座り込んで、
半分、あきらめかけていた。
そして、何度も悔やんでいた。
あそこでじっとしていれば、
サヤを誰かが見つけて、
助かった可能性が高かったのに、
地下で唯一見つけた鍵を持って、
迷い込んでは仮に地下まで助けに来てくれても、
あの鉄の扉を開けることはできない。
バカな行動をしたもんだ。
と、
賢明は悔しくて涙が出てきた。
そのとき、
賢明には何か振動のような音が聞こえた。
重いのと軽いのと、
もしかして!
賢明はそう思うと、
その振動音に向かって、
小部屋を移動した。
そして、
すぐ間近に聞こえたとき、
その間近の扉は開かなかった。
ダメだ。
真っ直ぐにはいけない。
遠回りしてでも、最初の扉へ向かうんだ。
賢明は必死で、そう思いながら、振動音を頼りに動き回った。
「おい、無駄だよ。
近くにいれば、
そりゃ聞こえるかもしれないけどさ」と
みはるが、
あくびをしながらそう言った。
「それより、
どこかに鍵ないか、僕見てくるよ」
みはるは、
見た目どおりに気が短いのか、
どこかへ一人で言ってしまった。
一方、
ケンタとたまおとサヤは交代で鉄の扉を叩いた。
「あきらめないのよ。
絶対、この方法で成功するわ」
サヤがケンタとたまおを励ました。
ケンタとたまおも素直なので、
サヤを信じてがんばった。
「ここだ。おーい」
賢明は叫んだが、
するのは扉をガンガン、
コンコンとする音だけだった。
賢明は鍵穴に鍵を差し込んだ。




