「もとめが消えた理由?」
賢明、永久、ふうたの3人が
もとめを探しに教室を出ていくと、
早速、
たまおはしゃべりだす。
「何故、僕が残されたのだすかなあ」
「ほら、いきなり!
うるさいんだよ。
探しているのに、
なんかいちいち話しかけられたら、
うざいだろうが」
ケンタがそう言って、
たまおのおでこをはたく。
「でも、
ケンタくんと、
たまおくんが、
ここに残ってくれたから、
何か安心よねえ」
キミカが、
二人をおだてるように言うと、
みはる以外は一応頷く。
「僕はうるさいと思うけどな」
みはるがそう言うと、
今度は、
ひさめがみはるのおでこを叩く。
「これでいいのよ」
キミカが笑って見せると、
ネネも造り笑いをする。
「でも、事故とかじゃないとすると、
もとめ先生は逃げた
ということだすかなあ?」
たまおの意外な言葉に、
他の生徒達はたまおの顔を見つめたのだった。
「逃げたって?」
サヤが早速たまおに訊く。
「事故じゃなければ、
それしかないだすよ。
他に可能性あるだすか?」
「でも、荷物はそのままだったわよ」
サヤがそう言うと、
「逃げたんだすから、当たり前だす」
「うーん?」
「でも、何で逃げるのよ。
もとめ先生が」
「それはよくわからんだすが、
都合が悪くなって逃げたんだすよ」
「何の都合よ」
「それは今から考えるだすよ」
サヤとたまおが話しをしていると、
キミカが横から口を出す。
「事故の可能性はないの?」
「まあ、
3人が戻ればわかることだすが、
あの先生の若さと頭で、
それはないんじゃないだすか?」
たまおはもとめが逃げたものだ、
と思いこんでいるようだった。
「どこにももとめ先生はいなかった。
少なくとも事故じゃないな。
外は見てないけど」
永久、賢明と一緒にふうたがそう言いながら、
教室に戻ってきた。
「やっぱり逃げたんだすなあ?
でも、何故だすかなあ?」
「ちゃんと探したのか」
「みはる!
永久くんたちに失礼よ!」
ひさめがみはるのおでこを叩く。
「探せるところは探したんだけどな」
賢明が苦笑いしながら一言だけ言う。
「どうなるの? この後?」
サヤが不安そうに言った。
「まだ、明るいから帰るか?」
ケンタがそう言いだす。
「そうねえ。
もとめ先生が消えたのに、
ここに一晩過ごすのもなんかイヤよねえ」
何故か不安になっているサヤが同意する。
「なんか、
一見強気そうな二人が意外に弱気だな」
ふうたがからかうように言う。
「だって、
この屋敷
って昔なんかあったんでしょう」
「みんなも知ってるんだろ。
だったら、
早めに逃げた方が無難だって」
サヤとケンタは口を揃えていう。
「僕はもう一晩待ってもいいぞ」
「俺も」
みはるとふうたは残ってもいいと言う。
他の6人は少し考えている。
「うーん。
だば、
30分くらい議論して決めるだすか」
たまおがそう提案すると、
決めかねていた5人は黙って頷いた。




