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「大目玉編」
「ケンタ、
僕たちだけ残されたんだけど、
そのコピー読み上げてくれないかなあ」
みはるがケンタにそう頼む。
「俺がか?
漢字苦手なんだよなあ」
「僕もだよ。
わかんなければ、
飛ばせばいいからさ」
「じゃあ、
読めるとこまで読み上げるから、
疲れたら交代ということで」
「おお、それでいいぞ」
ケンタはみはるの言葉を聞くと、
コピーに書かれた文章を読み上げ始めた。
「目玉こそが戦争の根源なり。
何故? 動物は争うのか?
それは見えるからである。
見えなければ、
この世に争いはない。
しかるに、
何故?
カミサンは、
この世の動物に目玉を与えたか?
それは、
カミサンのためである」
「うーん。よくわからないなあ」
「本当。
いつものカミサン伝説と違うじゃん。
これじゃあ、
はずされるよなあ。
続ける?」
「うん。一応、読んでおかないと、
ひさめに文句言われそうだし」
「そうだな。じゃあ、続けるぞ」
ケンタは、
続きをさらに読み上げた。




